鳥越神社(台東区鳥越2)周辺で6月5日から、下町の初夏を彩る例大祭が開かれている。本来の例祭日である9日には、同神社本殿で大祭の「例祭式」が厳かに執り行われる。
651年創建と伝わる同神社。例大祭の目玉として知られるのが、都内随一の大きさと重さを誇る本社みこし、通称「千貫(せんがん)みこし」の渡御。その由来は元禄(げんろく)時代の元禄大祭にさかのぼる。当時、非常に大きなみこしが造られたことからその名が付き、現在のものは1930(昭和5)年に建造された。台座の幅は約130センチ(4尺3寸)、重さは約4トンあり、下町の狭い路地を練り歩く本社みこしとしては文字通り随一のスケールを誇る。
7日には、早朝から神社を出発する「宮出し」が行われた。担ぎ手たちの威勢のいい掛け声とはやしの音色とともに巨大なみこしが動き出すと、沿道を埋め尽くした観客が一斉にスマートフォンを高らかに掲げ、動画を撮ろうと画面を向ける光景が広がった。みこしはその後、1日をかけて氏子地域を巡行した。
同日夜の「宮入り」では、みこしの周囲に「高張りちょうちん」や「弓灯籠(ゆみどうろう)」の明かりがともる中、雨の暗闇に浮かび上がるみこしがゆっくりと境内へと戻り、境内は熱気に包まれた。
本社みこし渡御の様子をユーチューブチャンネル「KKちゃんねる」で終日撮影していた菊池和貴さんは「ぶつかり合い、支え合い、そして担ぐ。鳥越祭は大人の本気が輝く祭り。宮出しから宮入りまで全て撮影した。大人の本気と絆が輝く、やっぱり鳥越祭が一番好き」と話す。