浅草のクリエーター専用シェアハウス「TOLABL(トラブル)」(台東区東浅草2)で4月4日・5日、アーティストたちによる壁絵制作プロジェクト「TOLABLジャングル絵巻」のオープニングイベントが行われる。
同プロジェクトは、入居者のOuma(オーマ)さんを中心として11月から始動。住居スペースの壁に好きなサイズで自由にアートを創作し、同施設が存続する限りアーティストが絵で壁を埋め続ける企画となっている。
プロジェクト名の由来は「通路を上がるたびにさまざまなアートが現れる『ジャングル』のようなイメージ」と、「複数のアーティストの作品が物語のようにつながっていくように」との思いから。お互いが土壌となり、刺激を受けながら育て合っていこうという気持ちが込められている。同施設のマスコットキャラクターである「虎ブルくん」が、各作品の一部に共通モチーフとして使用されている。
使う画材もさまざまで、墨汁やアクリル絵の具のほかに、絵の具のチューブを貼り付ける個性的な作品も。Oumaさんは「大勢で1つのプロジェクトを立ち上げたのは初めて。苦労もあったがみんなの積極的な協力でここまでこられた」と仲間への感謝を口にする。サブリーダーで動物墨絵師の佐藤周作さんは「ここでしか味わえない作品が出来上がった。さらに次の作品へつながっていく変化も楽しんでほしい」と喜びを語る。
オープニングイベントは「九単(ここのひとえ)のスクロール壁画展」と題し、プロジェクトに参加した9人のアーティストのうち6人が1階のイベントスペースで公開展示を行う。ほかにも普段は見られない住居部分の内覧や、ガチャガチャを使ったアート小物販売、「野良芸術家」ヒデリーノさんの木製ゾンビ人形も披露する。「人の暮らす場に絵を描ける機会が貴重。今後、この絵に別の人が重ねて描く可能性もあり、それが楽しいコミュニケーションとなりそう」とヒデリーノさんはこれからの展開を期待する。
同施設は「家賃0円シェアハウス」として話題となり、100人以上の中から選抜された「住人メンバー」と、施設で活動できる「レギュラーメンバー」を中心に構成され、現在は5人のクリエーターが居住している。
開催時間は11時~19時。