浅草富士浅間神社近くのカフェ「野空(のあけ)NOAKE TOKYO 浅草店」(台東区浅草5, TEL 03-5849-4256)が6月1日から、夏季限定でキャンディフラッペの提供を始めた。
「子どものころに食べた凍ったあんず棒」をヒントに、「最高級の素材を使い大人が楽しむあんず棒を作ったらどうなるだろう」というイメージから完成させたという同メニュー。「イチゴ」と「バラ」、「リンゴ」と「カモミール」など、ハーブの香りとフルーツを組み合わせた独特のジュースは、凍らせると果実がしっかりと詰まったアイスキャンディーバーになるという。好みに合わせて「ジュースのまま」炭酸やスパークリングワインで割り、カクテル風にして楽しむこともできる。「昔屋台で売っていたりんごあめやアイスキャンディーのような懐かしい遊び心のあるものばかり」と常連客は笑顔で話す。
店主の田中伸江さんは「イチゴやサクランボ、花などが持つその形や色、味の美しさをスイーツで表現したい」と2009年に表参道にあった商業施設の中庭で屋台のスイーツ販売を始めた。店名の「野空」は、屋外でお茶をたてる「野点(のだて)」にかけ、パティシエ修業中にヨーロッパで目にして心を打たれた世界観から決めたという。「広い野原の青空の下で、家族がホールケーキを囲む温かさや、幸せな空気感を表現したい」との思いがあり、「日本独特の美意識や繊細さなどを取り入れることで、日本独自のものとして世界へ向けて発信したい」と、音の響きや漢字の持つビジュアルにこだわった。
浅草の心地よい生活リズムが好きという田中さんは2013年、同店をオープン。「冬に春物を売ったり、11月初めからクリスマス商戦が始まったり、商業ベースで動く季節感の無さ」に疑問を抱く田中さんは「唯一、浅草は神社や祭りを中心に街が動いていて、自然な季節感がありホッとする」という。
主なメニューは「キャンディフラッペ」(410円)、「ボンボンキャラメル」(250円)、「キャラメルバナーヌ」(ホール=2,160円、1カット=432円)。カフェメニューは「コーヒー」(400円)、「アイスコーヒー」(500円)、「カフェオレ」(450円)、「中国茶」(550円~)など。
今後については、「店の扉を開けたら、空気の色が変わるくらいの空間をつくっていきたい」と笑顔で話す。
営業時間は11時~18時。日曜・月曜定休。