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浅草の老舗工芸店で七宝教室が人気 少人数制で免状の発行も

動物の写真から起こしたジュエリーボックス

動物の写真から起こしたジュエリーボックス

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 都営大江戸線新御徒町駅近くの坂森七宝工芸店(台東区元浅草1、TEL 03-3844-8251)で、七宝の基本を初等から高等技術までを学ぶ「七宝教室」が話題を呼んでいる。

「坂森七宝工芸店」の七宝アクセサリー

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創業60年以上の同店は1968(昭和43)年に元浅草に移転。東京都伝統工芸士である2代目の坂森登さんが1980(昭和55)年に店を継いだ。「1人っ子で10歳から七宝を作っていた」という坂森さんは「継ぐことに抵抗はなかった」と話す。

 七宝教室は少人数制で「楽しく技術を学ぶ」をコンセプトに基本から学ぶ。日本手工芸指導協会の指定教室で、「初等科」、「高等科」、「講師科」、「師範科」を取得でき、同協会発行の免状を受けることもできる。東京都伝統工芸士の「七宝職人」が独自に教える教室は、募集後すぐに定員になる人気のプログラムになっている。材料は全て同店から購入可能。

 七宝焼きは、金、銀、銅などの金属の表面にガラス質の上薬(うわぐすり)をかけ、800度前後で焼成した工芸品。仏教経典にある7種の宝「金・銀・瑠璃(るり)・蝦蛄(しゃこ)・瑪瑙(めのう)・真珠・玖瑰(まいえ)」に例えて称されるようになったという。600色を組み合わせて作る七宝は同じ色を出すことが難しく、坂森さんは「職人として1色をきれいに出せることが大事」と語る。「ガラスが色あせず修復も可能で、100年、200年と同じ色を出せること」が七宝の魅力だという。動物の写真から作るオーダーメードのジュエリーボックスを販売するほか、七宝が一番明るく発色する「銀」を使ったペンダントがお薦めとも。

 「いろいろな人に会い、作り方を知ることで、自分が使わない色の良さに気づく」ことが喜びと話す坂森さん。店のコンセプトは「笑顔で陽気なラテン系」と語るように、店内にはいつも笑顔があふれている。4年間通い続ける内弟子は「もっとこうしたい、という気持ちが常にあり、満足しないことが楽しい」と笑顔を見せる。

 主な製品は、「動物を使ったオーダーメードのジュエリーボックス」(3万円~)、「ネクタイピン」「ペンダント」「ブローチ」「イヤリング」(以上3,000円~)、「イチョウのペンダント」(1万2,000円)、「葉っぱのペンダント」(1万6,000円)など。

 営業時間は10時~17時(火曜は21時まで、土曜は午後から)。第1・第5土曜と日曜・祝日定休。

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