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浅草「SEKAI CAFE」でムスリム向け試食会 石巻産の水産加工品味わう

試食会の様子

試食会の様子

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 浅草雷門近くの「SEKAI CAFE」(台東区浅草1、TEL 03-6802-7300)で10月16日、ムスリム向けの試食会イベント「石巻ノンアニマル・ノンアルコールの食事を楽しもう!」が開かれた。

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 石巻の水産加工会社12社が参加する「石巻元気復興センター」が共同で開発したムスリム向け加工水産食品を素材とした料理を試食する同イベント。「ノンアニマル・ノンアルコール」とは、原材料、調味料など全てにおいて3段階前まで原料をトレースし、豚、牛、鳥、アルコールが一切入っていないことを確認した加工品のことを表す。

 メニューは、今回一番の人気だった「海鮮おから餃子(ギョーザ)」や、さばのだしで作ったスープに焼きさばをトッピングした「サバだしラーメン」、「いわしのすり身汁」、牡蠣(かき)のカレーにスパイスを利かせた「牡蠣のキーマカレー」や「牡蠣潮煮」、「いわしの開き」「銀鮭(ぎんざけ)塩焼き」「サラダ」「無着色たらこ」「七福藻(海藻スープ)」など。

 試食したインドネシアからの留学生ナビラさんは、「つみれは味が調っていて食べやすい」「ドレッシングはしょうがが利いていておいしい」など、いわしのすり身汁やサラダを食べた感想を話した。

 今回の企画は、「SEKAI CAFE」を運営している日本SI研究所とロート製薬のコラボレーションにより実現した。東日本大震災後の東北の復興に向け「東北地域連携室」で働いていたロート製薬の今村明子さんは、震災後に販路が激減して困っている現地の水産加工会社の人たちと出会った。「品質の良い東北の水産加工品をハラル食材として生かせるのではないか」と考えハラル向けの商品開発をはじめたという。

 試食をしたムスリムの若い女性たちは、「前から食べたかった日本食を食べることができてうれしい」と初めて食べる料理を味わっていた。

 SEKAICAFEを運営している日本SI研究所の芝山則敬さんは「一足飛びにムスリム向けのハラル認証を取ることよりも、まずはこれから増えるであろう訪日外国人全体を受け入れる体制をつくることが大切。英語メニューの作成や、ムスリムだけでなくベジタリアンやアレルギーを持つ人がどんな食材を使っているかがわかる「食材ピクトグラム」などを取り入れて、自分自身で判断できるように、情報を開示することからはじめてほしい」と話す。

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