都営浅草線蔵前駅近くに新刊書店「H.A.Bookstore(エイチ・エー・ブックストア)」(台東区蔵前4)がオープンして半年がたった。
同店は本の出版取次業をしていた店主の松井祐輔さんが、2015年11月にオープン。「小さい書店の生き残りが厳しいとされることに疑問を持った」ことがきっかけだという。「本屋を作り、新刊を売り、その収益で未来の本を作り、次の本屋を作る」というサイクルをテーマとした新刊書店で、店自体が出版社であり、取次業者であり、書店であるという「本」に関する全ての機能を持つ。
店内には松井さん自らが取材、執筆した「人」と「本屋」のインタビュー誌「HAB 新潟」の販売も。「日常に本がある空間を増やしたい」という松井さんは、「生活圏に本を増やすことで、本と出合う確率を増やせれば」と話す。店では月に約150冊の本を仕入れ、訪れるたびに変化があるようレイアウトにも工夫を凝らす。
「本の魅力はたたずまい。自分にとって良い本に出合った時は気持ちが高ぶる」という松井さん。「『人』がいる本屋として、『行けば必ずこの人がいる』という安心感を店に残したい。住んでいる人たちの日常になれば」と思いを込める。
営業時間は12時~17時。土曜・日曜・祝日のみ営業。