浅草警察署近くの「UUTO CAFE(ウウトカフェ)」(台東区浅草4、TEL 03-5803-9954)がオープンから2周年を迎えた。
高校の同級生という共同オーナーの齋藤力也(りきや)さんと杉尾利史(としふみ)さんは、「音とリラックス空間を楽しめる場所を作りたい」と、店のほとんどをDIYで作った。こだわり過ぎてオープンが半年以上も遅れたという店内は、選び抜いた素材やデザイン、色や音、雑貨や小物で独特の落ち着いた雰囲気に仕上げた。手にしっくりとなじむラギオールのカトラリーもこだわったテーブルウエアだという。
カフェスペースには齋藤さんが選ぶ「ラウンジ」「チルアウト」系の音楽や、自身のオリジナル曲が流れており、音の響きを追求した空間となっている。トイレの音響にも細やかな心配りが施され、外国人客からは「エキサイティングでクレイジー」と評判という。
もともとプロのDJ、作曲家として活動していた齋藤さんは、長女加恩(かおん)ちゃんの小学校入学を機に「学校から近距離で子どもたちの日常と近く向き合える場所で仕事ができれば」と、同所を選んだという。店名の「UUTO(ウウト)」は、長男の悠翔(ゆうと)くんが自分の名前をはっきり発音できず「ううと」と言っていたことから付けた。
とにかく「作ることが好き」という2人は料理へのこだわりも強く、冷凍や安価な業務用食材を避ける。パスタソースなども全て手作りで、「本当においしくて良いものを安く提供したい」と、材料選びから全て自分たちの足で探し回るという。ランチの看板メニュー「ポークカレー」は数10種類のスパイスを使い、辛くない状態で提供し、客がテーブルにあるカイエンペッパーをかけて辛さを調整できる。
コーヒーは焙煎(ばいせん)したてのオリジナルブレンドを、ネルドリップで入れる。杉尾さんは「15時以降のゆったりとしたカフェタイムには、こだわりのコーヒーと音空間をゆっくり味わってくつろいでほしい」と話す。
主なメニューは、ポークカレー(580円、ハーフ=380円)、夏季限定フルーツトマトとトマトクリームソースの冷製パスタ(900円)、フレンチトースト(400円~)、コーヒー(400円~)など。
齋藤さんは「地中海のイビサ島に代表されるクラブカルチャーレーベルのような、カフェ発信のレーベルを作りたい」と今後を見据える。
営業時間は11時30分~19時(土曜は17時まで)。水曜・日曜・祝日定休。