つくばエクスプレス新御徒町駅近くの「mograg gallery(モグラグギャラリー)」(台東区元浅草1、TEL 03-5830-7647)で2月3日、仏・出版芸術集団「Le Dernier Cri(ル・デルニエ・クリ)」による企画展「Cercle Rouge」が始まる。
マルセイユを拠点とする同集団は、パキート・ボリノさん主宰。シルクスクリーン(セリグラフ)のアートブックやポスターを出版するほか、世界のアーティストとコラボレーションし、各地で展覧会を開催している。
同展は「JAPAN TOUR」として、シルクスクリーンのポスターを中心に展示。東京を皮切りに広島や京都など、同集団の活動に共感する各地のスペースを巡回する。同ギャラリーではアートブックも展示販売予定。
昨年1月に、フランスの風刺雑誌出版社「シャルリー・エブド」が襲撃される事件が発生。夏には同集団のアトリエで展示したアメリカ人アーティストStu Meadさんの作品が、小児性愛的という理由で糾弾された。同ギャラリーオーナーの太田素子さんは「彼らの作品を通じて『表現の自由』について考えるきっかけになれば」と話す。「さまざまな社会情勢を背景としつつも、表現はあくまでエモーションや物語を『ヤバく』描き出す手段。まずは作品のインパクトや色彩の美しさに刺激を受けてほしい」とも。
11日には、ボリノさんと親交のある編集者・写真家の都築響一さんのトークショーを予定。都築さんは昨年、同集団がフランスの美術館で開催した日本人アーティストの企画展「HETA-UMA」「MANGARO」に作家として参加した縁がある。同展開催にあたり、都築さんは「出版にパンクというものがあるとしたらそれがル・デルニエ・クリ。ひたすら熱く、エモーショナルである喜びを教えてくれる」とコメント。聞き手は、中野ブロードウェイにある書店「タコシェ」店主の中山亜弓さんが務める。
開催時間は13時~20時。月曜定休。6日はオープニングパーティーを開催(18時~21時)。トークショー観覧には事前予約が必要。