台東区立隅田公園の篠山付近で11月1日、「桜紅葉(さくらもみじ)と十三夜」をテーマにしたライトアップが行われる。主催は浅草観光連盟。
今年3月の桜まつりに合わせて設置した花見専用のライトアップ展望ベンチ「浅草さくらてらす」が好評だったことから、「浅草で一足早い紅葉を楽しんでもらいたい」と企画。東京都の支援を受けて実施する。期間中は展望ベンチを5カ所設置し、公園利用者に開放する。
秋のライトアップは今回が初めてで、春の事業で製作・設置した面格子に麻の葉の文様を印刷した紙を貼り、「あんどん仕立て」に趣を変える。延べ3500人の来場を目指すという。
11月1日は今年の十三夜に当たる。秋の名月を鑑賞する月見は旧暦8月15日の十五夜が有名だが、旧暦9月13日の十三夜も美しい月であると重んじられてきた。「片月見」にならないよう十三夜にも月見をすると縁起が良いといわれ、栗や大豆(枝豆)を神棚などに供えることから「栗名月」「豆名月」とも呼ばれる。
江戸時代から桜の紅葉は「さくらもみじ」と呼ばれ、春の華やかな姿との対比や、紅葉すると間もなく散ってしまうはかなさから、人間の増長を戒めるものとして語られることもあり、秋を表す季語として用いられる。同事業の担当者は「隅田川の桜は花見で有名だが、紅葉も美しい。桜紅葉の季節は短いので気付かないうちに散ってしまう。秋の散策で季節の移ろいを楽しんでもらえたら」と来場を呼び掛ける。
点灯時間は17時~21時。入場無料。11月15日まで。