浅草・千束エリア(旧鷲町(おおとりまち))で「酉(とり)の市」が11月12日・24日に行われる。酉の市が立つ日は酉の日。2025年は該当する日が2日間で、一の酉・二の酉の2回行われる形となる。
明治時代の神仏分離令により、長國寺と鷲(おおとり)神社に分かれ、それぞれが「酉の市」を開くようになった。同じエリアの神社と寺で酉の市が開かれるケースは非常に稀で、一年の無事に感謝し、来る年の幸いを願う「酉の市」の伝統を守り続ける。
「酉の市」の始まりは近隣の村の収穫祭だったといわれ、農具や農産物を売る露店が立ったところから。農具の一つだった、落ち葉などをかきこむ用途の熊手が江戸のしゃれが利いて、「福をかきこむもの」として変化していったと伝えられる。
長國寺に安置されている鷲妙見大菩薩(わしみょうけんだいぼさつ)は11月の酉の日にのみ特別に開帳され、一般も見ることが可能。長國寺は「酉の寺」とも名乗る。
長國寺の住職、井桁榮秀(えいしゅう)さんは「祭りの本質は変わっていないこの時代に合わせながらラッピングの部分は変えていく。酉の市にまだ来たことがない方は、一度、この空気を味わっていただきたい」と呼びかける。
12日・24日両日とも0時~24時。