暮らす・働く

浅草寺で「泣き相撲」 幼児土俵に、大きく元気に泣いた方が勝ち

組ませ役に持ち上げられて泣く子ども

組ませ役に持ち上げられて泣く子ども

  • 0

  •  

浅草寺(台東区浅草2)の境内「暫(しばらく)」銅像前の特設舞台で5月30日、恒例の「泣き相撲」が開かれる。主催は浅草観光連盟。

[広告]

 歌舞伎の演目「暫(しばらく)」で9代目市川團十郎が十八番(おはこ)とした歌舞伎のヒーロー「鎌倉権五郎景政(かまくらげんごろうかげまさ」は、成人前で前髪姿の豪快な力強い子どもであったとされ、権五郎のように丈夫で健康な子どもに育ってほしいという願いから、暫像前に土俵を設け毎年泣き相撲を奉納している。

 銅像前に設けられた土俵には「行司」と「組ませ役」と呼ばれるまわしを巻いた力士役の相撲部員が子どもを抱え、行司の「はっけよい、のこった」の掛け声で「泣き声」を競い合う。ルールは大きな声で泣いたほうが勝ちで、双方とも60を数えても泣かない場合は「面脅し」と呼ばれる鬼の面をかぶっての泣かせ技も可。そのほかに「禁じ手」などもあるという。

 もともと「泣き相撲」は、1歳前後の幼児に土俵上で泣き声を競わせる古くからの日本の風習・神事で、現代では主に幼児の健やかな成長や安産を祈る目的や、神社で行う際には氏子を披露するという意味合いで、日本各地で行われている。

 「泣け泣けもっと泣け~」の声援の中、巨漢に抱かれた小さな玉のような赤ちゃんという、その大小のコントラストや、何とか子どもを泣かせようと、あの手この手で頑張る組ませ役力士たちのある種のぎこちなさに観客から笑いが起こる人気の行事となっている。

 開催時間は12時30分~15時。 

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース