台東デザイナーズビレッジ（台東区小島2、TEL 03-3863-7936）で3月12日、セミナー「自らをブランディングする、弱者の戦略について」が開催され、WEB制作者やものづくりをしている作家など50人以上が参加した。

セミナーの成功を祝して乾杯をする岩上さん、吉原さん、デザイナーズビレッジ村長・鈴木さん。

　WEB制作会社LIG（台東区東上野2）の社長・岩上貴洋さんと副社長・吉原ゴウさんが講師となり、「発信し続けることの大切さ」を軸に講演。どのようにファンを作り仕事につなげたのかを、大ヒットしたコンテンツの裏話など笑いを交えながら詳しく説明した。

　どうしたら世の中の人が情報を拡散してくれるかを考え、奇をてらったネタ系で求人のページを作った「伝説のWEBデザイナーを探して」は、同社のヒットコンテンツの一つ。意外性とそのストーリーがネットユーザーの興味を即座につかみ、公開初日で14万PVを超えた。現在は1万以上のツイート、7000以上の「いいね！」、800以上のはてなブックマークが付くなどの成果に、セミナー参加者は真剣に耳を傾けていた。

　同社は、発信し続ける土台として3年前にブログ式のコーポレートサイトを導入。個性的な戦略で話題となり急成長している。当初は「誰も反応してくれない記事もあってへこんだりもしたが、好きで楽しんで始めたことだったので苦ではなかった。反応がない時は何がいけなかったのかを分析し、めげずにこつこつと発信し続けてきた。とにかく楽しんで続けることが大切」と吉原さんは振り返りながら語る。

　「とことん情報を発信し続けていると、アウトプットの質が上がり、同時にユーザーの接触頻度が増え認知度につながっていく。あとはファンが勝手に拡散してくれる」と岩上さん。「知名度が上がりファンが増えたことで、コストをかけずに仕事も求人も『あちら』からやってくるようになった。これまで書きためてきた記事は僕たちの宝」とも。

　参加者は「情報発信の大切さをあらためて感じた」「とてもためになったし刺激にもなった」「楽しんで続けることの重要さに気付かされた」などと感想を話した。