蔵前橋通りの鳥越神社近くにある「WOW FACTORY(ワオファクトリー)」(台東区鳥越2、TEL 050-1552-5915)が3月1日、VISUADOLL(ビジュアドール)のギャラリーをオープンする。
ビジュアドールとは大きさが約50センチメートルのソフトビニール製球体関節ドールで、同社がデザインしたオリジナルのヘッド(頭部)と、オビツ製作所(葛飾区)の「オビツボディ」(胴体)で構成。多種多様なボディーパーツやウィッグ、洋服や小物から瞳の色なども入れ替えが可能で、可動域の広い関節によりさまざまなポーズを取ることができるという。
ギャラリーは同社事務所に併設。ビジュアドールのキャラクターデザインを担当する代表の渡辺けんじさんと会話をしながら見ることができる。
渡辺さんは一世を風靡(ふうび)した「たまごっち」や「デジモン」のキャラクターデザインや、テレビ番組のプロデュースを手掛けた実績を持つ。映像からプロダクト製作まで広い範囲で活動し、数々の人気キャラクターや番組を生み出してきたが、「よりユーザーと心を通わせるような仕事がしたい」とハイクオリティーなドールの製造販売を始めた。社名には「ワオ!」という驚きや感動、楽しさ、美しいものを見る喜びを届けたいという気持ちを込めたという。
ドールに興味はあるが間近で見たことがない人のための場や、愛好家同士のコミュニケーションの場として「静かにゆっくり楽しめる隠れ家のようなギャラリーを」との思いから、併設を決めたという。
高額であるドールは、実際に実物を手に取りながら購入できるイベントやフェスでの販売がメーンになるという。渡辺さんは「今後は都内だけでなく、地方の愛好家のためにも全国を回り、ドール文化を多くの人に知ってもらえたら」と話す。
大人向けドールホビーの知名度はまだ低いが、2014年のリサーチでは135億円規模の市場があり、大人ホビーの代表格でもある鉄道模型(88億円)を大きく上回る。日本の「オタク文化」の中でも今後の発展が期待されている。
営業時間は12時~19時。入場無料(完全予約制)。