浅草地下商店街(台東区花川戸1)が4月26日、現存する日本最古の地下街となった。
浅草地下街にあるナイキとのコラボでも話題のESOWさんの壁画
これまで銀座の三原橋地下街(銀座4)が国内最古だったが、最後の1店が4月25日で閉店したことから、浅草が最古となった。
1955(昭和30)年に開業。当時は神田、銀座に続き日本で3番目にできた地下街。3つとも日本最古の地下鉄である銀座線沿線にある。昭和の雰囲気を残す独特な商店街で、現在は21店舗が軒を連ねる。
シャッターが下りている「浅草シューズ」の店の前ではDVDが1枚500円で売られ、その横には立ち食いそば店がある。700円という安さを誇り、女性はショートカットのみ、子どもは小学生4年生以上と限定して営業するカット専門の理髪店「カットセブン」。日本には数人しかいないという「電気気功師」がいる「宙遊健康院」など、一般的な商店街とは一線を画した独自の雰囲気が漂う。
中でも人気を集めるのが、夜はなかなか予約が取れないベトナム料理店「オーセンティック」、行列のできるタイ屋台飯「モンティー」、1皿350円の焼きそば専門店「福ちゃん」など。
新仲見世通り側の出口手前の「オーガニックのお店」は、そんな昭和感あふれる地下街には似合わない爽やかなデザインの店。「浅草に似合わないオーガニック、さらに地下街を選ぶことで激しいギャップを生みたかった」と店主の中村泉さん。内装に使っている木材もオーガニックにするなどの徹底ぶり。毎月末日の週には有機野菜をセットで安く提供するという。
改装中の店舗も数店あり、日本一古い地下街の変化に期待が集まる。