「浅草流鏑馬(やぶさめ)」が4月18日、隅田公園(台東区花川戸1)で、国内外から多くの観光客が見守る中で開催された。主催は台東区。
同行事は、もともと江戸時代に浅草神社の正月行事として行われていたものだった。1983(昭和58)年に台東区は「浅草流鏑馬」を観光行事として復活させた。現在は、小笠原流弓馬術礼法宗家の協力により、古式にのっとって執り行われている。今回の会場として、隅田リバーウォーク~言問橋間に約300メートルの直線馬場を設け、有料の観覧席を用意した。
流鏑馬の開始前には、山谷堀広場(浅草7)で「草鹿(くさじし)」が行われた。烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿の射手が、約20メートル離れた場所から高さ約110センチの鹿の形をした的を狙い、2組に分かれ射術を競った。
メインとなる浅草流鏑馬では、鎌倉武士の狩装束を着用した射手が疾走する馬上から一の的、二の的、三の的を順に射抜いた。射手がそれぞれの的に命中する度に観客から拍手が送られた。
今回が2回目の観覧となる来場者の女性は「射手が的を射抜いた瞬間の爽快感が魅力で再び訪れた。前回より観客席が整備され、解説の英語案内も用意されており、主催側の外国人観光客への配慮も感じられた」と話していた。
新宿区から訪れた男性は「日本人であっても日本文化に接する機会が少なく、友人の勧めで観覧に来た。疾走する馬の躍動感を音で感じ、放たれた矢が的に当たる瞬間を間近で見る体験は想像以上の迫力だった」と振り返る。
台東区文化産業観光部観光課の横倉亨課長は「浅草流鏑馬は、間近で馬の走る足音やスピード感を体感できるのが魅力。地域住民にも定着し、毎年楽しみにしている行事となっている。駐日大使館関係者も招待しており、台東区がこうした伝統文化を大切にしていることを世界に発信したい」と話す。