つくばエクスプレス浅草駅近くの台東区江戸下町伝統工芸館(台東区浅草2、TEL 03-3842-1990)で7月8日、2014年度の台東区優秀技能者による作品展が開かれる。
「台東区優秀技能者」の表彰は区内の産業を支える優れた職人を広く紹介する制度で、1976(昭和51)年から始まった。2014年度は18人の優秀技能者が選ばれ、「松が谷」と「西浅草」エリアから「福善堂」木彫刻看板職人の坂井智雄さんと、「原島羽子板店」の原島康嘉(やすよし)さんが受賞した。
坂井さんは「看板は店の顔。木材が長く持つ良いところを使い、良い物を作り店の商売繁盛に貢献したい」と受賞に思いを込める。押絵(おしえ)羽子板職人の原島さんは「受賞はありがたい。時代の流れと要望をくみ取り、伝統の図柄を作りたい」と意気込む。押絵羽子板は素材のキリに押絵で装飾したもので、歌舞伎役者の見えやしぐさが躍動的に描かれるため、江戸時代後期に人気役者を描いた似顔羽子板が特に好評だったという。毎年12月には浅草寺で羽子板市が開かれる。原島さんは「女の子向けには日本舞踊の藤娘や歌舞伎の春駒などがおすすめ」と話す。
同展では、11日に「金銀器」、12日に坂井さんによる「木彫刻看板」の実演を予定している。
開館時間は10時~20時。入館無料。実演は12時~16時。展示は今月20日まで。