浅草の台東区生涯学習センター(台東区西浅草3、TEL 03-5246-1082)で12月20日、世界遺産区民講座「親子の建築ワークショップ着せ替えドミノ」が開催された。
上野恩賜公園にある国立西洋美術館は、建築家のル・コルビュジエが設計した東アジアで唯一の建築作品で、2016年7月の世界遺産登録を目指している。同イベントは「ル・コルビュジエ没後50周年事業」の一環として行われた。講師は建築家ユニットT*O(ティーオー)の、おくやめぐみさん、タカマスヨシコさん。
「自分だけのミュージアム」を作ることをテーマにしたワークショップでは、ル・コルビュジエ考案の「ドミノシステム」を基にした模型キットを使い、親子で工作を行った。「ドミノシステム」は床・柱・階段で構築された建築方法で、現在の建築やまちづくりに影響を与えている。
終了時にはダンゴムシが一緒に住む建物や、3階から1階まで滝が流れる作品など、個性的な作品がそろい、参加した子どもからは「思った以上によくできて楽しい」「屋上が自然でいっぱいになった」などの声が上がった。
T*Oは空間について考える楽しさを一般の人にも知ってもらおうと、1999年から活動を始めた。空間模型キットや体感型ワークショップなどの企画や制作、実施などに取り組んでいる。「着せ替えドミノ」とは着せ替えるように形を自由にアレンジできるという意味で、タカマスさんは「住む家を自分たちで考えることで、町や建築空間に興味を持ってほしい」と期待を込める。