蔵前の複合スペース「蔵前4273クリエイティブガレージ」(台東区蔵前4、TEL 070-6511-4273)で10月7日、トークイベント「Move on cafe(ムーブ・オン・カフェ)vol.2」が開かれる。
「移動とセレンディピティ」と題した同イベントは、モバイルデバイスとネットメディアの発展によって、大きく変容している移動や時間との関係性をテーマにしたシンポジウム。音楽家のヲノサトルさんと宗教家の内村伸之さん、経営者の村上竜雄さんの3人がトークセッションを行う。終了後にはヲノさんのスペシャルライブを予定する。
セレンディピティとは「何気ない偶然をきっかけに幸運を得る」といった意味に解釈される。語源には諸説はあるが、スリランカをアラビア語で「セレンディップ」といい、古くにスリランカの国の王子3人が、旅する移動の途中で思わぬ出来事に遭遇したことが関係しているという。同イベントでも「思いがけない発見と幸福な出会い」について掘り下げる。
ゲストパネラーのヲノさんは、作曲家・音楽家で、多摩美術大学教授に就いている。現代音楽の作曲からポップスのプロデューサーとして活動し、1995年から芸術ユニット「明和電機」音楽監督を務めるほか、ロマンティック・シーズンなどのソロ作品も発表。開催中の「あいちトリエンナーレ」では今月22日・23日に上演されるCo.山田うんの新作舞踊「いきのね」の音楽制作を担当している。
レギュラーホストの内村さんはイタリアで日本人初の宣教師となり、現在は「ミラノ賛美教会」の牧師としてミラノを拠点に活動。多摩美術大学を卒業している内村さんは「当時からコミュニケーションに関心があった。移動に関心がある人と語り合う時間を持ちたい」と話す。
主催者の村上さんは、デザインから経営支援まで幅広く事業を手掛ける経営者で、鹿児島県最南端の与論島を拠点に家族でゲストハウスを運営している。同イベントについて「シンポジウムというと固いイメージだが、『一緒に酒を飲む』という意味から来ているとも。大人が集まって酒を片手にいい音楽を聞きながら、少し真面目に語り合うイベントにしたい」と参加を呼び掛ける。
開催時間は19時30分~(開場は19時)。入場料(1ドリンク付き)は、前売り=2,000円、当日=2,300円。ヲノさんのスペシャルライブは21時~。