浅草花やしき近くにある宿泊施設「サクラホステル浅草」(台東区浅草2、TEL 03-3847-8111)で11月16日、日本酒試飲イベント「Enjoy Sake Fair」が開催された。
参加者の半数以上は欧米人で、「初めて日本酒を飲んだ」「おいしい」「ワインのよう」など、日本酒を楽しんでいた。フィンランドから来た男性は「フィンランドでも日本酒は飲めるが、高価すぎてなかなか飲めない。銘柄によってこんなに味や香りが変わるとは」と興奮。一方、2000年以上の歴史があるといわれる日本酒の文化面に興味を示し、さまざまな質問を投げ掛ける人も。
提供された酒は、奥羽自慢 特別純米酒、出羽桜 純米酒(以上、山形)、残草蓬莱 特別純米、箱根山 純米吟醸酒、箱根山 純米酒(以上、神奈川)の5種類。同イベントを企画・運営する「アンカーマン」(文京区湯島2)代表の和田直人さんは「米は酒としても、飯としても愛される日本食の代表なので、それを知ってもらうために米の味が際立った酒を選んだ」と話す。
同社は和食がユネスコ世界無形文化遺産に登録された一方で、日本酒の海外輸出額が史上最高を更新している状況を受け、歴史ある日本酒を嗜好(しこう)品だけでなく伝統文化として世界の人々に届けることをミッションとしている。今回のような外国人向けの宿泊施設でのイベントでは、試飲イベントの翌日に酒蔵へのツアーも行っている。
「外国人に日本酒や酒蔵に興味を持って楽しんでもらい、酒造の方にも喜んでもらっている」と和田さん。「双方の架け橋になりたい」とも。