浅草橋の「人形師 原孝洲(はらこうしゅう)」(台東区柳橋1、TEL 03-3866-4031)で、無形文化財に指定された技術で作られたひな人形を販売している。
人形師の2代目 原孝洲・原孝子さんは、先代からの「胡粉(ごふん)(仕上げ」の技術継承と、女流作家ならではの作風にこだわった作品作りをしている。「男性の人形師が作ると、着物の色合いや顔つきが多少男らしくなってしまうが、女性が作ると配色や顔つきが優しくフェミニンな印象になる」という。娘であり3代目の原裕子さんも、人形のデザインコンセプトなどを手掛ける傍ら技術を学び、親子2代で先代にはない独自の人形作りに励む。
「胡粉仕上げ」はハマグリの貝殻を砕いて水に溶いて作る顔料のことで、人形作りでは一般的な技法だが、同社の先代が生み出した「100年たってもヒビが入らない」配分が無形文化財に指定されている。
同店で今年おすすめのひな人形は、現代の狭小住宅に合う小さなひな人形「わかくさ雛(びな)」(388,500円)。幅50センチ×奥行き50センチ×高さ29センチの小さなひな人形で、人形の置き方を自由に楽しむことができ、飾り棚は人形の収納箱にもなっている。
同店では2月15日から、来店客に香川の郷土銘菓「山下おいり本舗」のおいりを進呈する。同23日まで。
営業時間は9時~18時。