言問通りの浅草観音裏から一葉桜小松橋通りで4月12日、「浅草観音うら一葉桜まつり」が開催され、今年も「江戸吉原おいらん道中」が行われる。
今年で13回目を迎える同イベントは、2003年江戸開府400年を機に「八重桜の街路樹がある町づくり」を提起し、一葉桜を植樹したのが始まり。春を彩る桜色の街路樹の並木通りを、華やかに着飾った花魁(おいらん)の行列が練り歩く姿が毎年人気となっている。
「おいらん道中」とは当時、位の高い遊女、花魁が禿(かむろ)や振袖新造(ふりそでしんぞう)を従えて、置屋(おきや)から揚屋(あげや)に向かう行列のことで、毎回行列の周囲には花魁見たさの庶民で人だかりができたという。同イベントでも総重量30キログラムにもなる豪華な衣装をまとい、三枚歯の高げたで外八文字という花魁独特の足運びでしゃなりしゃなりと歩く姿は、華やかだった江戸の浮世を思わせる。
もともとは、千束(吉原)にあった「料亭松葉屋」による「吉原 松葉屋 花魁道中」という催しだったが、江戸の無形文化財を今の世に残したいと、馬道地区町会連合会と一葉桜振興会が地元住民とも協力し、現在のイベントへと引き継ぐ形となった。出演者は花魁初め、禿からおんな木遣(や)りに至るまで、全て地元住民によるもの。「江戸情緒を伝える花魁行列や所作を継承していきたい」と世話役の瀧波修さんは話す。
当日は、児童によるパレードや、イベントステージでの和太鼓ショー、浅草花やしき少女歌劇団のショーなどさまざまな催しも予定する。
開催時間は10時~。おいらん道中は13時と14時45分~。観覧無料。雨天順延。