浅草の「東京都立産業貿易センター台東館」(台東区花川戸2)で6月18日から、日本最大級の革のトレードショー「第92回東京レザー・フェア」が開かれる。
今回のテーマは「本質主義」。一般的に上質な革といえばイタリアンレザーが有名だが、日本の風土や職人技が生み出す良質なソフトレザーへの注目が高まりつつあるという。今回は2016年春夏のトレンドレザーや資材の展示だけでなく、日本の革を生み出している皮革職人による加工技術に焦点を当てたワークショップを予定。そのほか、世界最大の革の見本市イタリア・リネアペッレの前トレンドセレクション委員でデザイナーのロベルト・リッチさんによる特別セミナーなどを行う。
同日は、モエ ヘネシー・ルイ ヴィトングループによるファッションコンテスト「LVMHプライズ」に日本人で初めてノミネートされた「リトゥンアフターワーズ」のデザイナー・山縣良和さんと、アントワープ王立美術アカデミーを主席で卒業した「ミキオサカベ」のデザイナー・坂部三樹郎(みきお)さんによるトークショーも。山縣さんは台東区のインキュベーション施設「台東デザイナーズビレッジ」の卒業して現在に至る。国際的に高い評価を受ける2人が、世界を知るデザイナーの視点で革が秘める新たな魅力と可能性に迫る。
そのほか、ロベルト・リッチさんがセレクトした2016年春夏トレンドマテリアルの展示やファッション、インテリア、生活雑貨など「こんな革製品があったらいいな」というデザインアイデアを一般から募集した作品から1次審査通過作品を展示。ゲスト審査員の山縣さんなどが受賞者を発表する。
同フェア理事長の西谷秀機さんは「浅草には140年以上にわたる皮革文化が存在する。フェアを通じて、国内外から注目の集まるジャパンレザーの魅力と、それを支える職人の技と伝統を発信したい。海外の評価も高いデザイナーとのコラボレーションにより、革の新たな魅力を再発見してもらえる機会にできれば」と意気込む。
開催時間は9時~17時(19日は16時30分まで)。入場無料。今月19日まで。