蔵前橋通り沿いにある鳥越神社(台東区鳥越2)で6月30日、伝統行事「大祓(おおはらえ)茅(ち)の輪くぐり」が開かれる。
神社前に飾られた「茅の輪」と呼ばれる直径約3メートル程度の輪をくぐり、参詣する慣例の催しは、平安時代から伝わる伝統行事。正月から半年間の罪やけがれをはらい去る神事で、あらかじめ配られた人形(ひとがた)に無病息災と身のけがれを託して納める。「茅の輪」はガマの穂でできており、悪疫にかからないとされている。
「茅の輪」の起源は古く、蘇民将来(そみんしょうらい)という説話に出てくる厄よけの輪であると考えられている。説話では武塔神(むとうしん)、スサノオから授かった「茅の輪」を腰につけたところ、疫病を免れ子孫繁栄したと伝えられる。茅の輪をくぐる時は、左、右、左、と8の字を描くように3回くぐるのが作法。
昨年は式典中に約200人が参詣し災厄をはらった。同社の担当者は「夏の祭り締めくくる行事。参加する人は人形を18時までには納めて」と呼び掛ける。
開始は20時。