浅草寺(台東区浅草2)で7月9日・10日、伝統行事の「四万六千日(しまんろくせんにち)」が開かれる。
室町時代から続く「功徳日(くどくび)」が始まりという同行事。月に1日の功徳日に参拝すると100日分、1000日分の参拝に相当するご利益(功徳)が得られるといわれ、中でも10日の功徳は1000日分に相当するため、「千日詣(せんにちもうで)」といわれていたが、浅草寺では享保年間(1716~1736年)ごろから「四万六千日」と呼ばれ、この日に参拝すると4万6000日(約126年)分のお参りと同じだけのご利益があるとされている。
628年に創建し都内最古の寺院といわれる浅草寺。同日は、風鈴の音が聞こえる境内で「ほおずき市」も開かれ、約120店の露店が軒を並べる。「ほおずき市」の由来は諸説あるが、芝の愛宕(あたご)神社の縁日とされる。昨年は約55万人の参拝客でにぎわった。
ほおずき市では「雷除(かみなりよけ)」の販売も行われる。江戸時代に赤トウモロコシをつるしていた農家だけが落雷に遭わず、文化年間(1804~1818年)以降に「雷除」として赤とうもろこしが売られるようになったことが由来とされる。1868(明治元)年は赤トウモロコシの不作で出店ができなかったことから、人々の要望に応え浅草寺から「雷除」の札が授与されるようになり、現在に至るという。
四万六千日の祈願受付は8時~19時30分(10日は7時~)。雷除は500円。販売時間は各札所による。