浅草とすみだで江戸文化にまつわるイベントをシリーズで展開する「～池波正太郎の世界にゆるりと遊ぶ～鬼平犯科帳が行く江戸下町」が11月1日から始まる。

　同イベントは、池波正太郎の時代小説「鬼平犯科帳」の舞台となった浅草や上野、墨田区内各所の江戸伝統文化にちなんだイベントを11月の日曜ごとに開催するもの。浅草商店連合会、花川戸商店会、浅草北部ことぶき商店会、墨田区商店街振興組合連合会/協同組合が共同で主催。今回が初めての開催となる。

　初日の11月1日は、「妙亀塚まつり・おばけ地蔵ご縁日」と題して、区立妙亀公園（台東区橋場1）内の都指定旧跡、妙亀塚（みょうきづか）で14時から武田朋子社中の江戸囃子（はやし）演奏、15時からシテ方観世流 坂真太郎さんが能を奉納する。

　松吟寺（台東区橋場2）のおばけ地蔵前では10時～16時に屋台縁日やフリーマーケットを開くほか、レッドカーペット上で12時と13時の2回、「堀昭美とアーバンナイトジャズオーケストラ」が演奏を行う。

　15日は墨田区に場所を移して、鬼平犯科帳の出演者でもある江戸屋まねき猫さんのトークショーや、ドラマに登場する料理を再現し楽しむ「すみだ 鬼平犯科帳まつり」を開催する。

　22日には、花川戸の隅田公園内で「下駄（げた）ダンスフェスティバル」を開催。日本を代表するタップダンサーHIDEBOH（ヒデボー）さん率いるユニット「LiBLIZE（リブライズ）」や、「下駄っぱーず」、大分県から参加する「日田もりあ下駄い（ひたもりあげたい）」など、下駄を履いてのタップダンスを披露する。

　最終日の29日は、浅草オレンジ通りで15時から「長谷川平蔵と火付盗賊改方パレード」。平蔵や火付盗賊改方、町人に扮（ふん）した一行が浅草公会堂までを練り歩く。中村吉右衛門が演じた鬼平や、舞台となった場所、ストーリーなどをパネル展示するJ-COMとのコラボブースも用意するほか、グッズ抽選会なども行う。12時からは「笑える小芝居」も披露される。

　「浅草北部ことぶき商店会」会長の加藤孝平さんは、「1日に行われる奉納能『隅田川』が見どころ。通常であればホールや能楽堂で演じられる能の演目を、その話の舞台となっている「妙亀塚」で舞い、奉納するめったにない機会」と話し、来場を呼び掛ける。