つくばエクスプレス浅草駅近くの台東区江戸下町伝統工芸館(台東区浅草2、TEL 03-3842-1990)で7月8日、2014年度の台東区優秀技能者の作品を展示する「台東区優秀技能者作品展」が始まる。
1976(昭和51)年から行われている「台東区優秀技能者」表彰は、区内の産業を支える優れた職人を一般に紹介する制度で、2014年度は18人が受賞した。元浅草エリアでは「宮川刷毛(はけ)ブラシ製作所」の宮川久美子さん、「ワタベ彫刻」の渡部広次さん、「からくさ彫刻学苑」の滝澤建さんの3人が選ばれた。
1921(大正10)年に創業した「宮川刷毛ブラシ製作所」を継いだ宮川さんは、20年近いキャリアのある「手植えブラシ」職人。「コツコツと続けてきてよかった。道具は作品ではなく、作品を作る道具。これからも価格を上げずに、使う人によい作品を作る手伝いをしたい」と話す。
渡部さんは2003年、天皇陛下の古希を祝う品のデザイン原型を製作した金属原型彫刻の職人。「金属原型彫刻の職人がほとんどいない中、注目されたのがうれしい」と目を細める。「今後も、外国製に負けないような質と技術の高い作品を作りたい」と意気込む。
開館時間は10時~20時。入館無料。7月11日・12日の12時~16時は、職人による実演も行う。7月20日まで。