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浅草のカジュアルフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル」が1周年

ガンゲット・ラ・シェーブル店長の吉澤和雄さん

ガンゲット・ラ・シェーブル店長の吉澤和雄さん

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 つくばエクスプレス浅草駅近くのカジュアルフレンチ「ガンゲット・ラ・シェープル」(台東区西浅草2、TEL 03-3845-4430)が7月11日、オープン1周年を迎えた。

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 ガンゲットとは、18世紀ごろにパリの周りに登場した「フランスの安酒場」。当時パリ市内で酒は課税され大衆には高価であったため、税関門外側にガンゲットが多く登場し、労働者やアーティスト、職人たちが集うようになった。「それがまるで浅草に似ている」と店長の吉澤和雄さん。「国際通りを挟んで浅草寺周りがパリ。家賃も高く物価も高い。観音裏や西浅草には安い店が多く、靴職人やクリエーター、アーティストが集まっているところも、パリの近郊のようだ。ここ西浅草はモンマルトル」と笑顔で話す。

 1995年、田原町駅近くにフレンチ「ラ・シェーブル」をオープンし、浅草の名店として話題を呼んだ。2000年には2号店として現在の店舗でフレンチ焼き鳥店「萬鳥(ばんちょう)本店」をオープン。2007年に新丸ビルに「萬鳥 Marunouchi」をオープン。2013年6月に、萬鳥本店の焼き手の職人が独立・退職することになり、田口シェフと構想してきた「レストランでもビストロでもない、ハレの日が日常になるような居酒屋」を実現するべく店を改装しカジュアルフレンチに業態変更した。店名は2010年に閉店したラ・シェーブルの名を引き継いだという。

 「ハレの日を日常に」するには価格を抑えなければならないが、「フランス料理に使う食材がなかなか手に入らず、輸入するか買いに行くか悩んでいたころ、合羽橋で世話になっている店が仕入れのついでに注文してくれた。近所の人が『フレンチに合うかも』と食材を持ち込んでくれることもある。人とのつながりを大切にしている浅草でしか、この店は成り立たない」と吉澤さん。

 店内のデザインや演出も工夫し、「『ちゃちい』パリのイメージを作り込んだ」と吉澤さん。壁は大理石の粉末をペンキに混ぜ、豚毛のハケで塗り、ザラザラした質感を出して「パリっぽく」仕上げたという。メニューの紙はパリから持ち帰った紙のメニューを「竹尾」(中央区)に持ち込み、近いものを発注。ランチョンマットにも竹尾の紙を使用。ナイフとフォークは合羽橋で一番安いものだが、フォークの先が長いものを選んだ。「誰も気付かないが、そういうこだわりを持つことを大切にしている」と話す。

 主なメニューは「人参のラペ」(400円)、「生シャンピニヨン」(500円)、「玉ねぎのタルトフランベ」(550円)、「エスカルゴ」(700円)、「パテ・ド・カンパーニュ」(800円)、「パリ風ソーセージ」(850円)、「ビトック・ア・ラ・ルース」(1,400円)、「コック・オー・ヴァン」(1,500円)など。

 ドリンクは「生ビール」(500円)、「果実酢スプリッツァー」(600円)、グラスワイン(450円~)、ボトルワイン(2,500円~)など。

 1周年を迎え、吉澤さんは「近所の人がちょこちょこ顔を出してくれるのがうれしい。浅草に溶け込み、浅草の一部になることを目指す」と意気込みを新たにする。

 営業時間は14時~23時。火曜・第2水曜定休。

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