都営大江戸線新御徒町駅近くの里親募集型保護猫カフェ「まちねこ」(台東区元浅草1、TEL 03-5246-4633)が3月29日、移転に伴い同所での営業を終了する。
同店は、店長の内山美由紀さんが「大切な命を一つでも幸せにしたい。店を通じて捨て猫の現状を知ってほしい」と、中学時代からの夢をかなえ開いた。猫カフェとして客に癒やしの空間を与えるだけでなく、猫の新しい飼い主を見つける「里親募集型」保護猫カフェとしても活躍した。この2年間に保護団体などから計67匹の猫を預かり、そのうち34匹に里親が決まるなど成果を上げてきた。
開店当初は来店客がほとんどなかったが、「猫の居るレンタルスペース」としてイベントやゲームのオフ会などに貸し出したところ徐々に認知され、遠方から何度も猫に会いに来るリピーターも増えた。場所の有効利用だけでなく猫に興味がなかった人が猫と触れ合う機会も生まれ、猫の魅力を多くの人に伝えることができた。口コミやSNSを使った情報配信により、本来の目的だった「猫を飼いたい」と考えている「里親候補」の来店も増えてきたという。
里親希望の来店客は「猫が大好きで、いよいよ飼ってみようと思って来た。ここは実際の家のような空間で触れ合え、一匹ずつの個性も見られるし、気に入った猫の性格や猫との暮らしの注意点などの説明も受けられるので心強い」と話す。
内山さんは「ここでの経験を糧に、より多くの保護猫を里子に出していきたい」と、これからを見据える。
営業時間は12時~20時。3月27日は休み。新店舗の情報はホームページに掲載する。