浅草寺近くに4月16日、小田原の老舗かまぼこ店「鈴廣(すずひろ)」が都内で初の直営店(台東区浅草1、TEL 03-3843-4147)をオープンした。
同店は定番のかまぼこやちくわ、練り物を扱うほか、浅草限定パッケージの商品などを取り扱う。そのほか食べ歩きができる焼きたての「百年ちくわ」や小田原の地ビール「箱根ビール」も販売。焼きたてのちくわは竹に刺さっており、当たりマークが出ると記念品を進呈。手描きのオリジナルデザインかまぼこを作る「ぷりかま」(プリントかまぼこの略)サービスも。
同店のかまぼこは天然素材を使い、保存料無添加で作る同店。マーケティング課の小川典江さんは「かまぼこといえば正月などのお祝いの席のものと思われがちだが、魚をたくさん使っていてアミノ酸が豊富で美容にも健康にも良い。日常でもかまぼこを取り入れてほしい」と話す。「最近の若い人は『練り物』を知らない人が多い。手軽でおいしい練り物をもっと知ってもらいたい」とも。
小田原の城主であった北条氏綱が浅草に縁が深いことから浅草に出店を決めたという同店。北条氏綱が1522年に浅草寺に使いを出したところ、浅草寺の弁天堂あたりから金が吹き出し、人々が集まって拾ったと「北条記」に記されている。浅草寺に祭られている弁財天は北条氏の守護神でもあり、願掛けに何度も浅草を訪れていたという。1539年には氏綱が浅草寺を再建したとされる。
「縁の深い浅草に店を構えることができてうれしい」と小川さん。「浅草限定パッケージもかわいいものができた。手土産にクッキーを買う感覚で、かまぼこを選んでもらえたら」と来店を呼びかける。
主なメニューは「百年ちくわ」(2本=280円、6本=850円)、「特製浮きはんぺん」(320円)、「大漁万歳(8個入り)」(950円)、「かをり巻」(700円)、「特上かまぼこ」(1,600円)、「超特選だて巻き 古黄(こき)」(2,700円)など。
営業時間は10時~18時。