浅草寺(台東区浅草2)で6月、雷門の屋根瓦の改修工事が始まった。
門の屋根部分は現在、景観に配慮し、「改修前の屋根の写真」をプリントしたシートで覆われている。「雷門」のちょうちんと「風神」「雷神」は覆われていないため、写真の屋根と合体した「珍しい光景」が見られる。
多くの観光客が訪れる雷門は、浅草寺の山門として942(天慶5)年に建てられたといわれ、右に「風神」、左に「雷神」を祭っていることから、風雷神門を略して「雷門」という説が現在定説となっている。門裏側には龍神を祭り、右に「金龍」像、左に「天龍」像が安置されている。
雷門の歴史は焼失と再建を繰り返し、1960(昭和35)年に当時の松下電器産業社長、松下幸之助さんの寄進によって現在の雷門になるまで、1865(慶應元)年に田原町から発生した失火の延焼で焼失してから約95年間、再建されていなかった。
工事は2017年10月末までの予定で、門はこれまで通り往来できる。