都営大江戸線蔵前駅近くに「ペリカンカフェ」(台東区寿3)がオープンして2カ月がたった。
浅草の老舗パン店として知られる「パンのペリカン」(寿4)が経営する同店。「もっとペリカンパンがある空間を楽しんでほしい」と徒歩2分ほど離れた場所に開店した。
浅草周辺ではペリカンパンを使った個性あるメニューを提供する店が多くある。同店ではペリカンパンの特徴を、より生かしたメニューを用意。トーストは全て炭焼き台で焼き上げて提供するほか、食材に合わせて厚みと焼き加減を調整するという。
メニュー監修はイタリア料理研究家のパンツェッタ喜久子さんに依頼。喜久子さんの夫のジローラモさんが以前、ペリカンパンの取材に訪れた縁で店主の渡辺馨さんが著書を購入。喜久子さんがイタリア料理教室を主宰していることを知り、同教室で学んだことがきっかけになった。
渡辺さんはイタリア各地の特色ある家庭料理が、「生活や節目のシーンで思い出とともに記憶されるもの」であると知ったという。ペリカンパンの購入客からも「小さい頃に祖父が買ってきて家族で食べた」「家族で浅草観光の帰りに買って帰った」といった声を聞き、同店でも「変わらずに記憶と一緒にあるパンでありたい。新しいメニューやグッズ作成も提案していく」と話す。
主なメニューは、炭焼きトースト・ドリンクセット(540円)、小豆トースト(450円)、ハム目玉焼きトースト、ミックスサンド(各650円)、パンの耳揚げ(320円)、本日のスープ(430円)、ブレンドコーヒー(380円)など。
営業時間は8時~18時。日曜・祝日定休。