東京メトロ銀座線田原町駅近くにコミュニティースペース「Hazure -ハズレ-」(台東区松が谷1)がオープンして2カ月がたった。
約10年使われていなかった古い鉄工場を、「廃虚」のままオープンした同施設。セルフリノベーションしながら、イベントや作品展示など活動をスタートした。主に「ギャラリー」「ハンドメイドハット工房・販売」スペースを目指し、オーナーのオオシロムネユミさんが手掛ける。
油絵画家として活動するオオシロさんは約12年間、ボストン、ロンドンなど海外を拠点に活動。5年ほど前に帰国し、主に「受注生産」で肖像画を描く会社を立ち上げたが、自由な作品を制作する意欲に再び駆られ、同施設を立ち上げた。「自分用のアトリエとしても活用し、松ヶ谷に根付く活動をしていきたい」という。
海外生活によって「日本文化の良さを思い知った」というオオシロさん。昔からの日本の良さが残っている浅草は、同年代がアクションを起こしている印象を受けたという。「画家の活動を通じて音楽や職人とつながって盛り上げていきたい」と話す。
来年から地域の子どもから大人を対象に絵画教室も開設予定。オオシロさんは「絵を描きに来る人、見に来る人、帽子を買いに来る人、誰もがいつ来ても落ち着く場所にしたい」と今後を見据える。浅草以外の人にも「面白い」と感じられる場所をと今後を目指すという。
同施設は現在、クラウドファンディングで改装費の一部を募っている。「絵の技術を使って浅草になじむ施設に賛同してほしい」と参加を呼び掛ける。
営業時間は11時~20時。