浅草寺(台東区浅草2)で4月26日、赤ちゃんの泣き声を競う「泣き相撲」が開催される。
赤ちゃんが丈夫で健康な子どもに育ってほしいという親の願い込め行う泣き相撲。「赤子の鳴き声が邪を払った」といわれ、400年以上の歴史がある日本の伝統行事だ。同寺では、浅草観光連盟主催で1991年から毎年行われており、今回で24回目となる。
名前を呼ばれた親は舞台両脇より進み出て、「組ませ役」と呼ばれるまわし姿の日本大学相撲部員に赤ちゃんを手渡す。双方の「組ませ役」が赤ちゃんを見合わせ、行司の「はっけよい、のこった」の合図で泣き比べが始まる。先に泣くか、後からでも10秒以内に泣けば、声の大きい方が勝ちとなる。例年、「組ませ役」は何とか早く泣かせようと、にらんだり、高く持ち上げたりと、体中汗だくで奮戦し、そのしぐさに泣きだす子どもや逆に笑う子ども、寝たままの子どもとさまざまで、会場は爆笑の渦に包まれる。
舞台となるのは、浅草寺本堂裏広場に復元された、歌舞伎役者9代目・市川團十郎の十八番(おはこ)「暫(しばらく)」の銅像前。この銅像のオリジナルは、第二次世界大戦中に金属回収のため供出。1986(昭和61)年に12代目・市川團十郎襲名を機に復元された。この「暫」のヒーロー鎌倉権五郎は前髪姿の力強い子どもで、これにあやかり赤ちゃんが丈夫で健康に育ってほしいという願いを込め、銅像前に舞台土俵が作られる。
開催時間は12時30分~15時。