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蔵前のコーヒー豆焙煎店が廃棄物から有機質肥料製造 地域で持続可能な循環構築へ

焙煎後にも欠点豆を取り除く、店主の白羽玲子さん

焙煎後にも欠点豆を取り除く、店主の白羽玲子さん

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 都営浅草線蔵前駅近くのコーヒー豆焙煎(ばいせん)店「縁の木(えんのき)」(台東区蔵前2)が7月13日、コーヒー廃棄物から有機質肥料製造を始める。

非化学・有機質肥料「+Coffee」の試作品。プロジェクトはクラウドファンディングも活用している

 コーヒー豆の焙煎専門店として2014(平成26)年5月にオープンした同店。アフリカ・中南米のほかアジアから取り寄せた生豆を、日本に数台しかないという機械で焙煎。豆と深さを客の好みに合わせるオリジナルブレンドにも対応し、周辺のカフェやオフィスなどに提供している。

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 店主の白羽玲子さんによると、創業から6年を迎え、取引先や納入店が増える一方、抽出後に出る「かす」も増加。焙煎前の生豆から取り除く「虫食い」「未成熟」「カビ」といった欠点豆と合わせ、増える廃棄物に課題が生じていたという。

 「近所の焙煎店とも共通の話題になっていた」と白羽さん。消臭効果が見込まれるコーヒーの特性を生かした有効活用を模索し、畜産機械器具を製造・販売する四国ケージ(愛媛県)と共同で、抽出かすを消臭剤として活用する完全非科学鶏糞肥料の生産にこぎ着けた。

 開発した肥料は特有の臭いを90%以上抑制に成功。非化学・有機質肥料「+Coffee」として製造し、同店や周辺のコーヒー店、協力店で販売する。近郊の家庭や学校・企業に呼び掛け、緑化につなげる計画という。

 白羽さんは「近年で一気に増えた蔵前の焙煎店やカフェ仲間と力を合わせ、コーヒーの街として蔵前らしい取り組みにしたい」と意気込む。「福祉作業所の協力を得て一般家庭から出る抽出かすも回収し、地域みんなで持続可能な循環を生み出したい」とも。

 日常生活が一変した感染症拡大で、カフェを含む飲食店のルールや住民同士の接し方は、今後も模索が見込まれる。白羽さんは「社会が見据え始めたアフターコロナ。地域コミュニティーのモデルの一つになることを目指したい」と話す。

 営業時間は12時~17時。日曜・祝日・月曜定休。