浅草六区と浅草寺周辺で10月31日、伊賀の食材をPRするイベント「忍びの里 伊賀産(いがもの)を味わう2015 in 浅草」が始まる。主催は三重県伊賀市。
今年で3回目となる同イベントは、伊賀牛や伊賀米、伊賀酒など関東ではほとんど流通していない伊賀の食材を使った期間限定メニューを提供する。初日と2日目に「六区ブロードウェイ」でオープニングイベントを予定、伊賀市市長のあいさつほか、手裏剣(しゅりけん)や吹き矢を使った伊賀忍者体験や、酒の飲み比べ、牛焼きや牛すじ煮込みなどを提供する。運が良ければ忍者に扮(ふん)した市長にも会えるという。
今年は浅草寺周辺の31店舗が参加を予定し、伊賀産素材を使ったオリジナルメニューを提供する。期間限定メニューを食べてスタンプを集めると、伊賀米や伊賀牛などを進呈するスタンプラリーも同時開催する。
四方を山に囲まれた伊賀盆地は寒暖の差が激しく、肥沃(ひよく)な土壌と淀川源流域の清流に恵まれており、農産物の育成に適しているという。伊賀米は日本穀物検定協会が実施する「米の食味ランキング」で4年連続「特Aランク」を獲得し、「かむほどに甘みが出ておいしい」という。松坂牛の系統で品質の良い伊賀牛はほとんどが現地で消費されるため、地域外に出回ることが少なく「幻の肉」とも言われ、伊賀牛メニューの開発に携わった料理人や客からも好評だという。
期間中はアンテナショップ「伊賀産立寄処」もオープンし、伊賀米、伊賀酒、菜種油などの伊賀特産品を取り扱う。菜種油は99%以上を輸入に頼っており、伊賀産菜種油「七の花」は貴重な国産品だという。
伊賀市産業振興課の馬場清さんは「築城技術にたけ、伊賀上野城の建築で知られる藤堂高虎の墓所が上野公園内にあることや、伊賀上野(現、三重県上野市)生まれの松尾芭蕉の句碑が、浅草寺をはじめ台東区内に多数あるなど、伊賀と縁のある浅草で、国内だけでなく海外からの観光客にも品質の良い伊賀の食材を味わってほしい」と話す。
主な参加店とメニューは、カフェ オトノヴァ=伊賀牛すじのトマト煮(1,300円)、ヨシカミ=伊賀牛ステーキ(4,200円)、宿六=伊賀牛しぐれ煮のおにぎり(320円)、宮戸川=伊賀牛すじ塩煮込み(700円)、Re:pair=伊賀米のパンプティング(420円)、 ワイン仕立てのラグーソース タリアレッテ(980円)など。
営業時間は参加店舗により異なる。11月15日まで。