買う

台東で創業122年の歴史を継承する和装小物店、日本の伝統文化を次世代へ

4代目の芝田健吾さん

4代目の芝田健吾さん

  • 0

  •  

 都営大江戸線新御徒町駅近くの和装小物直営店「かくいわ芝田吾希」(台東区鳥越1、TEL 03-3851-5170)が日本全国の伝統を伝えるサイト「Nipponism.jp(ニッポニズム)」を立ち上げた。

かくいわ芝田吾希のタバコケース

[広告]

 同店は1893(明治26)年に、初代芝田鹿造(しかぞう)が台東区浅草の馬道にて創業した店の流れを受け継ぎ、2008年に4代目となる芝田健吾さんが「かくいわ芝田吾希(ごき)」として独立開業した。創業122年の歴史を継承しながら、インターネットなど現代の手法を使い日本全国の「人、モノ、文化」を発信する。店名は「希(のぞ)み吾(あ)れ」という意味を込め、健吾さんと夫人の名前から取った。

 健吾さんはアメリカ留学した大学時代まで「店を継ぐことは考えていなかった」という。当時下請けとしてかばんを作っていたがアパレルメーカーに就職、自身でハンバーガーショップを立ち上げようと思っていたタイミングで病を患い、家の仕事を手伝うようになった。その後「もともと作ることが好きだったことから、自身のブランドを立ち上げ、商品を袋物に絞るなどの新しい取り組みで、浅草での取扱店舗が増えたという。

 「日本に埋もれている『魅力あるモノ』にスポットを当て、職人技の継承や後継者不足の解消に貢献したい」という健吾さんは、地方の店舗にも自ら取材に出向き職人と直接話をすることも多い。「今は新しいものを取り入れたり、ほかの職人さんとコラボレーションしたりするのが面白い。彼らと一緒に職人の技を伝えていきたい」とサイト立ち上げの理由を話す。

同店の製品は口コミで広がり、全国からも買い手があり「インターネットで北海道や九州の方が購入してから、その後実際に店舗まで来てくれるのがうれしい」と笑顔を見せる。「外見をこだわるのは誰でもできる。見えない物にこだわるのが本当の職人」という祖父、龍二さんの言葉を受け、「これからも自分が持って納得のいくものを作りたい」と意気込む。

 主な製品は、「タバコケース」(3,024円~)、「道中袋」(4,860円)、「千代掛(ちよがけ)」(3,456円)、「合才袋(がっさいぶくろ)」(5,184円)、「携帯ケース」(2,160円)など。

 営業時間は10~19時(土曜は17時まで、日曜は14時まで)。水曜・木曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース