和食とフレンチを融合したムスリムフレンドリーのレストラン「縁がわSUMIDA Japanese French Dining 浅草雷門」(台東区雷門2)が9月7日にオープンする。
経営はFF Japan(中央区)で、代表取締役COOは岡本実香さん。FF Japanはマレーシアで教育事業や建築デザインなどを手がけるファリードさん、フリーダさん、岡本さんの3人で立ち上げた会社で、マレーシア側が掲げる「教育・建築・食を通じて人と文化をつなぐ」という思想を受け継ぐ。
店名は建築家でデザイナーでもあるファリードさんが発案し、内装デザインもファリードさんが手がけた。ロゴはマレーシアのハイビスカスと日本の桜をあしらったもので、店名の「SUMIDA」は日本側で画数を検討してアルファベット表記にしたという。物件は今年5月に即決で契約。元オフィスだった区画を改装し、約3カ月でオープンにこぎ着けた。
店舗は浅草線浅草駅近くのビル2階にある。隅田川や東京スカイツリーを望む「リバーサイド」と浅草の街並みを見渡す「シティサイド」の座席に加え、テラス席を備える。席数は34席。決済はキャッシュレスのみ。
料理は、「日本料理の繊細さにフレンチの感性をかけ合わせた」という「ジャパニーズフレンチ」。ムスリムの人が安心して食事できるよう、豚肉は店内への持ち込みも含めて排し、牛肉にはハラール認証食材を使う。一方でアルコールは選択できる形で提供し、厳格なハラールではない「ムスリムフレンドリー」を掲げる。岡本さんは「みんなで食を囲んで、食を通じて文化を知ってほしい」と話す。
看板メニューは「白サーモンヌードル」(1,045円)。クリーミーなスープが特徴で、辛みを利かせた「サーモン担々ヌードル」や季節の冷製ヌードル、ハラール認証を受けた和牛を使う「和牛コンソメヌードル」(3,520円)もそろえる。サッポロビールのブランド「SORACHI」の生ビールのほか、井上寅雄農園と提携したイチゴのスムージー、注文ごとに豆をひくコーヒーなどのドリンクも用意する。
岡本さんは「浅草でレストランを開くことが私たちのゴールではない。世界中から人が集まる浅草だからこそ、食のダイバーシティを目指し、一つの食卓から日本と世界の文化がつながる場所をつくりたい」と話す。
同店は地域との関わりも重視するという。岡本さんは物件契約と同時に地元町会に加入し、スタッフと店の周辺のごみ拾いを続けているほか、町会が予定するスタンプラリー企画にも協力していくという。「地域の方々に愛されるのがまず一番。この店が10年、20年と続いていってほしい」と力を込める。
スタッフはフランス、中国、アフガニスタン、スリランカ出身者など多国籍で、来店客の母国語で「いらっしゃいませ」と声をかける取り組みも行う。岡本さんは「浅草はマルチカルチャーな街。ここでエネルギーをチャージして、元気になって、また頑張ろうと思ってもらえる場所にしたい」と話す。
営業時間は11時~22時。