通称「奥浅草」と呼ばれる浅草エリアの北側一帯で10月20日から、革とものづくりの祭典「浅草エーラウンド 2017秋(Asakusa A-ROUND 2017 Autumn)」が開かれる。主催はエーラウンド実行委員会(浅草6)。
観光地として知られる浅草は明治維新以降、約150年にわたり革靴作りの伝統を引き継ぐエリアとして、現在も生産出荷額日本一という「意外な」一面を持つ。同イベントは「浅草の意外な一面を楽しみながら知ってもらおう」と開かれ、今回で9回目を数える。参加企業と店舗はマーケットブースを含め86。
通常は非公開の製靴工場や革問屋の見学、手縫いで作るバッグや革小物、藍染め体験などのワークショップや、若手作家のアトリエなどを巡る街歩きツアー、約40社が出店するマーケットを予定する。
今回は新たに「個人には難しい」とされる問屋とのつながりを持ってもらおうと、個人作家やハイ・アマチュア作家に革の仕入れ支援を企画。21日・22日には既存の飲食店や革製品の販売店をギャラリー化し、作家やアーティスト作品を展示するほか、皮革産業の後継者育成に向け、ものづくりや革関係の仕事に関わりたい人と企業のマッチングも行う。
同実行委員会は「東京皮革青年会」や「東都製靴工業協同組合」に参加する業者を中心に、同エリア内に店舗を構える商店主や在住・在勤の有志が集まる任意団体で、2013年に発足した。現在はスタッフ約20人で、同イベントボランティアを含めると延べ100人体制で運営している。
実行委員長の川島武雄さんは「ものづくりに興味がある人もそうでない人も、革に楽しく親しんでもらえるよう趣向を凝らした。多くの人に浅草のものづくりを知ってもらいたい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は10時~18時(20日はマーケットのみ20時まで、最終日は17時まで)。今月23日まで。