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台東・三筋の犬用手作りリード店が閉店 「憩いの場」に愛犬家ら惜しむ声

オーナーの荒井八重子さんとスタッフの森さん、小川さん

オーナーの荒井八重子さんとスタッフの森さん、小川さん

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 蔵前橋通りの鳥越二丁目交差点近くにある犬用手作りリード・カラー店「らくらくワンちゃん」(台東区三筋1、TEL 03-3862-2958)が10月18日をもって閉店する。

腰ベルト付きリード「らくらくワンちゃん」

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 同店は、鳥越で生まれ育った荒井八重子さんが近所の犬仲間の協力を得て、2004年に「一点ずつ手作り製造・販売する犬用リード・カラー」の店としてオープンした。開店時間になると散歩途中の犬と飼い主が多く立ち寄る「愛犬家の交流の場」として親しまれてきたという。

 荒井さんが2003年に保護団体から受け入れた中型犬の散歩中に引っ張られて肩を脱臼したことや、リードをかみちぎられたことから、「これでは人も犬も危ない」と一念発起して「丈夫で安全」なリードの製作を始めた。試行錯誤を重ね、2004年にリードを飼い主の腰にベルト状に巻く、適応体重35キログラムまでの腰ベルト付きリード・カラー「らくらくワンちゃん」が完成。「便利な物はみんなにも使ってほしい」と店を始めたという。翌年には実用新案登録も済ませた。

 近隣は小型犬が多いことから通常のリード・カラーの製造も始めたところ、デザインと機能性が評判となり、口コミで広がったという。客は「犬を飼っている地元の人たちの店だからこそ商品への信頼も高い。公園では全頭がデザイン違いのリード・カラーをしていることも珍しくない」と話す。

 常連客は「近所の犬事情や街のことを知る交流の場。東日本大震災発生時には商品を被災地へ無償提供したほか、支援物資の受付所として店頭を開放して東北へ届ける役割も果たした、愛犬家にはなくてはならない憩いの場だけに閉店は残念」と話す。

 荒井さんは「日課で来ていた犬や飼い主と会えなくなるのは寂しいが、還暦で始めてから11年、閉店を決意した。最後は店内がたくさんの犬でにぎやかになるとうれしい」と話す。

 主な商品は、犬用リード&カラー(小型犬用1,500円~、中型犬以上用2,400円~)、らくらくワンちゃん(2,400円~)。

 営業時間は9時30分~16時30分(最終日は12時まで)。日曜定休。

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