「第46回台東薪能(たきぎのう)」が6月3日、浅草公会堂(台東区浅草1)で開かれた。
台東区の伝統行事である台東薪能。例年は浅草寺境内でかがり火をたいて行うが、今回は台風接近に伴う悪天候のため、急きょ、屋内施設である同館に会場を移して開いた。前売りチケットは完売し、会場には多くの観客が訪れた。
当日は、台東区にゆかりのある演目である能「隅田川 彩色」をはじめ、狂言「口真似(くちまね)」、能「小鍛冶(こかじ)白頭」を上演した。会場では、スマートフォンなどで解説を閲覧できる字幕アプリ「能サポ」を利用して、手元の画面を見ながら鑑賞を楽しむ人の姿も見られた。
最後に用意したフォトセッションのコーナーでは、自席から撮影できるとアナウンスされると、観客が演者に向けて一斉にスマートフォンを向けた。
イベントの冒頭、服部征夫台東区長は「本来であれば浅草寺の境内で、厳かなかがり火の下、鑑賞いただく行事だったが、雨天のため浅草公会堂での開催となった」と会場変更について触れた上うえ、「台東区には江戸の文化が今なお脈々と受け継がれてきた。中でも能楽が江戸文化の中心・台東区で演じられることは誠に意義深い。今後も薪能をはじめ、区ならではの貴重な文化資源を大切に守り、さらに発展させ、その魅力を誇るべき伝統文化として広く発信していく」とあいさつした。