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西浅草「かぐらちゃかプチ」が10周年 「宇宙一濃い抹茶ラテ」発案も

店頭で「宇宙一濃い抹茶ラテ」を持つ店主の古川利江子さん

店頭で「宇宙一濃い抹茶ラテ」を持つ店主の古川利江子さん

 抹茶カフェ「かぐらちゃかプチ」(台東区西浅草2)が7月13日、浅草に移転して10年を迎えた。

かぐらちゃかプチの店舗外観

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 前身は、東京・神楽坂で営業していた「かぐらちゃか」。神楽坂店は3階建てで50席以上を構えたが、「自分の目が届く規模でやろうと思った」と店主の古川利江子さんは振り返る。席数を抑え、2016(平成28)年7月13日に西浅草へ移った。店名の「プチ」はそうした経緯に由来する。

 移転から10年たった今も、同店が入るビルの1階部分の外壁に取り付けられている看板は白いまま。古川さんは「名前を入れたら潰れてしまうのではないかと思い、いまだに『入れてください』と言えない。安心した瞬間に足元をすくわれる気がする」と話す。

 これまでの10年を振り返り、最も苦しかった時期としてコロナ禍を挙げる。街から人が消え、仕込んだ材料を毎日捨てる日々が続いた。開ける予定のない店を毎日見に行っていたと言い、「人がいないのに悲鳴が聞こえる感じがして怖かった」と振り返る。「店に来てくださるお客さまは、本当に輝いて見えた。救世主が来たと思った」とも。

 開店当初の看板メニューは、21種類のトッピングから5種類を選ぶオーダーメードのパフェだった。コロナ禍を機に、カスタマイズ主体のメニュー構成を見直し、以前から提供していた抹茶ラテに軸足を移した。濃さを選べる形にしたのは2021年10月のこと。「(お客さまの)記憶に残るにはどうすればいいか?」をずっと考えていて、今の形を思い付いたという。「おいしいだけの店はいっぱいあるので。突飛なことをしないと見付けてもらえない」と古川さん。

 現在の「宇宙一濃い抹茶ラテ」は、抹茶の量に応じて8段階から選べる。1濃い=「薄め」(650円)、2濃い=「普通」(750円)、3濃い=「浅草で一番」(850円)、4濃い=「東京で一番」(900円)、5濃い=「日本で一番」(950円)、6濃い=「世界で一番」(1,000円)、7濃い=「宇宙で一番」(1,050円)、8濃い=「異次元」(1,200円)。8濃いは7濃いを飲んだことがある客のみ注文できる。

 ベースは豆乳(100円)やアーモンドミルク(150円)に変更でき、抹茶ジェラート(250円)、ミルクジェラート(250円)、くまちゃん(50円)、わらび餅串(200円)などのトッピングもそろえる。ラテは無糖で提供し、自家製のガムシロップやアイスで客が好みに調整する。抹茶は濃くなるほどカフェインも増えるため、注文時に必ず説明を加えているという。

 「宇宙一濃い抹茶ラテ」「異次元の抹茶ラテ」は商標登録している。特許庁の窓口では登録できるかどうか分からないと言われたが、半年後、無事に登録できたという。

 これまでの「良かった思い出」として挙げるのは2、3年前の夏の行列。インフルエンサーが同店の「世界一濃い抹茶ラテ」を紹介したことをきっかけに客が押し寄せ、店の角を曲がった通りの向こうまで列ができた。行列は3~4カ月間続き、ジェラートや牛乳が売り切れる日もあった。一人で切り盛りしていたため、「お客さまが途切れないのではないかと怖くなった」といい、「あの幸せをもう一度」と笑う。

 「畑の土から製品まで一貫して手がけていて、味が良かった」ことが理由で、使用する抹茶は愛知県西尾産のものに絞っている。3、4年前には西尾市長が同店を訪れ、「これだけ西尾の抹茶を使ってくれる店はない」とあいさつされたという。

 この10年で客の構成も変わった。移転当初、海外からの客は1~2割程度だったが、現在は約7割。「台湾やタイのお客さまは濃いものを選ぶ方が多く、『昨年も来た』と言って8濃い(異次元)をオーダーする方もいる」と古川さん。近年は「『うまみ』という言葉を口にする海外客が増えた」とも話す。

 今後については、「細く長く。大きく出ようとは思っていない」としたうえで、「来てくださるお客さまが本当にありがたい。感謝の気持ちで続けていけたら」と話す。

 営業時間は12時~18時(月曜は17時まで)。火曜定休。

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