「冷やし甘酒の日」の制定イベントが7月23日、演芸場「木馬亭」(台東区浅草2)で開かれた。主催は森永製菓(港区)。
同社は、二十四節気の「大暑」を「冷やし甘酒の日」と定め、一般社団法人「日本記念日協会」に2025年12月22日付けで認定登録された。2026年の大暑は7月23日に当たる。2009(平成21)年にも、一年で最も寒い「大寒」を「甘酒の日」として同協会に登録しており、今回の制定で夏冬2つの記念日がそろった形となる。
あいさつに立った同社マーケティング本部食品マーケティング部長の殿原康宏さんは「甘酒は江戸時代、暑い夏を乗り越えるための飲み物として多くの人に愛され、俳句では夏の季語にもなっている」と説明。現在は冬の飲み物という印象が強いとした上で、同社が2000年に「冷やし甘酒」を発売し、25年以上にわたって夏の飲用を提案してきた経緯を紹介した。殿原さんは「落語や人力車など日本の伝統文化が今なお息づくこの浅草で発表できてうれしい。夏といえば冷やし甘酒と言っていただける、新しい夏の文化づくりに挑戦していく」と話す。
会場では、浅草の人力車事業者「東京力車」(雷門1)との連携企画「人力車応援プロジェクト」の実施合意書への署名も行われた。同社の休憩室に冷やし甘酒を入れた冷蔵庫を設置して車夫(しゃふ)に提供するほか、人力車利用客には降車時に1人1本を車夫に手渡す。期間は7月23日~8月23日で、190グラム缶1500本を配布する予定。
東京力車を運営するライズアップの西尾竜太社長は「炎天下で働く側が元気でいられる状態に持ってこられる企画」とした上で、「僕らはその『飲む点滴』を糧に、お客さまにいい案内、素晴らしい時間を提供できるよう日々やっている」と話す。
イベントでは落語家の柳家三之助さんと林家つる子さんが甘酒にまつわる話を披露した。柳家さんは、15年ほど続けている北海道・室蘭での落語会で、寒い時期に中入りの休憩時間に甘酒を振る舞うようになった経緯を紹介。スタッフが落語に聴き入って鍋をかき混ぜるのを忘れ、場内に焦げた匂いが充満したという失敗談を語り、笑いを誘った。
トークセッションで林家さんは「元気がない時、明日を頑張って迎えたいという時に甘酒を飲んでいた。冷やした方がいいという意識もなく、冷たい水のように飲んでいた」と振り返り、「この日が制定されたことで、皆さんがもっと冷やし甘酒を身近に感じてくれるのでは」と期待を寄せる。