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台東区がハラール認証取得に助成金 浅草で地方自治体初の交付式

服部区長(右から2番目)と交付を受ける上原さん

服部区長(右から2番目)と交付を受ける上原さん

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 東武スカイツリーライン浅草駅近くの「オーガニックごはん かえもん浅草本店」(台東区花川戸1、TEL 03-6231-7920)で11月11日、台東区ハラール認証取得助成金交付式が行われた。

食感や歯ごたえはまるで「肉」

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 交付式は2015年度からに始まった「台東区ハラール認証取得助成事業」を利用して認証を受けた最初の飲食店として同店で開かれ、ハラール証書の授与と服部征夫台東区長が助成金を交付した。今後も区内10カ所以上の認証を予定しており、服部区長は「マップを作成してムスリムを取り込み世界へ発信したい」と話す。

 式典にはダト・アハマッド・イズラン・イドゥリス駐日マレーシア大使のダト・アハマッド・イズラン・イドゥリスさんも出席。大使に着任する以前の1989年に日本を訪れた際は、食事に苦労したという。「日本のハラルフードが食べられることはうれしい。今回の助成が生かされることを期待する」と祝辞を述べた。

 証書と助成金を受けあいさつした同店代表の上原一德さんは、提供するメニューを「オリエンタルベジタリアンで、考え方は精進料理に近い。仏教の考え方で現代風かつ洋風にアレンジしている」という。今回の取得にあたって上原さんは、列席したジャパン・ハラール・ファンデーション代表のモハメッド・ナズィールさんからも指導を受け、「イスラムの教えが何のためにあるのか理解するところから丁寧に教わった」と振り返る。

 「人種や国籍、宗教などが違っても食事のときには心を開くもの。食べられるものに対して制限があればその敷居を下げたい」と上原さんは、「食のバリアフリー」を念頭に置く。「ここからがスタート。一人でも多くの人に日本の食文化の良さを感じてほしい」とも。

 同助成事業は台東区内のレストランをはじめ、喫茶や弁当、洋・和菓子などの店舗に対して、新たにハラール認証を取得するために必要な経費を2分の1以内で助成金として交付する制度で、地方自治体では初の試み。必要で適当と判断されると10万円を上限に区長が認定する。

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