卵でカツをとじない「#とじないカツ丼」の専門店「#カツ丼は人を幸せにする 浅草店」(台東区西浅草2)が10月27日、浅草ROX前の国際通り沿いにオープンした。
経営は友心(江東区)。2022年に日本橋に1号店を開き、銀座や赤坂などで店を展開している。浅草店は、のれん分けの店を含めて7店舗目、直営では4店舗目となる。
とじないカツ丼は、ラーメン店を手がけていた宮本隆太郎社長が、渋谷のカツ丼店で食べた一杯に感銘を受けたことから生まれた。卵とカツを一緒に煮込まず、ふわふわに焼いた卵の上に揚げたてのカツをのせる。店名と商品名は商標登録し、製法は特許を出願している。浅草店の店長・小川充由さんは「一緒に煮込んでいないので、卵でカツがふにゃふにゃにならない。衣のサクサク感を楽しめるのが一番のポイント」と説明する。
豚肉は秋田県産のSPF豚「桃豚」を、冷凍せずチルドで仕入れる。卵はブランド卵を使い、米は宮本社長の地元・千葉県の「多古米」を、時期によって長野県産のコシヒカリなどに切り替える。米は創業の古い米店から仕入れているという。「社長がおいしいものが好きなので、素材の一つ一つにこだわっている。最高のものを提供するのがコンセプト」と小川さん。
「#とじないカツ丼」は並(2,280円)と上(2,880円)を用意する。カツ丼のほか、とんかつ定食やカツカレー、「そびえ立つ海老丼」(2,780円)などもそろえる。日本橋の1号店ではカツ丼だけだったが、「何人かで来ればカツ丼以外を食べたい人もいるし、肉を食べない人もいる」と選択肢を広げた。エビはブラックタイガーを使う。注文の約7割はカツ丼で、銀座店ではカツカレーを選ぶ訪日外国人も多いという。
浅草に出店したのは「外国の人にもっと知ってもらいたい」から。銀座店は客の9割以上を訪日外国人が占めるといい、浅草で物件を探し始めてから約半年で今の場所が見つかった。店内ではQRコードを読み取ると、英語や中国語、韓国語などで表示されるメニューから注文できる。
同社は広告を出さず、料理の味と口コミで客を増やしてきた。小川さんは「外国人はGoogleの口コミを見て店を選ぶ。おいしいものを食べたという信用を積み重ねていければ」と先を見据える。
小川さん自身も約3年前、客としてとじないカツ丼を食べ、「働かせてほしい」と申し出て入社した。同社は「とじないカツ丼を日本のスタンダードにする」ことを目標に掲げる。「カツ丼といえば、とじるかとじないかを選ぶのが当たり前になればいいというのが社長の思い」と話す。
「いつも行列ができる店にしたい。とじないカツ丼がさらに知られるようになれば最高」と、小川さんは今後の店の姿を思い描く。
営業時間は11時~22時。