手持ち花火を楽しむ子ども向けイベント「第4回浅草子供花火大会」が8月7日の「花火の日」に、浅草神社(台東区浅草2)境内で開かれた。主催は浅草観光連盟で、実行委員長は同連盟企画室の雑賀重昭さんが務める。
同イベントは雑賀さんが子供と行った東本願寺盆踊りがきっかけだった。境内で1本だけ手持ち花火を行ったところ、雑賀さんの子供の盆踊りの感想は「花火が一番楽しかった」と話し「もっと花火をやりたい」とせがんだという。
当時、台東区では道路や公園では花火が原則としてできず、子どもが花火を楽しめる場所がほとんどないことから、雑賀さんは「好きなだけ花火ができる企画を考える」と子供に約束。花火問屋「長谷川商店」(柳橋2)に協力を依頼し、浅草神社に相談したところ、快諾を得て境内での開催が2023年に実現した。初回は雑賀さんが手書きで名簿を作り、知人を中心に約100人で試験的に開催。テレビ番組で取り上げられたことなどをきっかけに参加希望が年々増え、回を重ねるごとに規模を拡大してきた。
4回目となる今回は、事前募集で約170人、当日参加を合わせて約200人の子どもが参加。運営スタッフ約60人、付き添いの保護者を含めると総勢500人を超えるイベントとなった。当日は18時に受け付けを始め、手持ち花火のほか、シャボン玉やアートバルーン、人力車の乗車体験などの企画も展開した。
同イベントの特徴は、浅草ゆかりの企業・団体による協力の幅広さにある。会場を提供する浅草神社をはじめ、長谷川商店が花火の選定から安全面までのアドバイザーを担当。日本堤消防署の協力の下で安全対策を徹底した。また、当日の進行は「ミス浅草ジェニック2026姫9」のまいさんとりーちゃんさんが担当した。
玩具業界からの支援も厚い。アガツマ、エポック社、カワダ、タカラトミー、バンダイ、ハピネット、マルカ、トイカードの玩具関連企業などがトミカやしまじろうグッズ、こども商品券など約500個のおもちゃを協賛。イベント終盤には、じゃんけんで勝った子どもがおもちゃをもらえる「じゃんけん大会」で盛り上がった。
このほか、明治安田生命と三菱UFJ銀行からは両社の社員が当日の運営ボランティアとしても参加。人力車の乗車体験は東京力車のメンバーが担い、伊藤園が飲料を提供するなど、企業・団体の輪が年々広がっている。
雑賀さんは「毎年参加してくれる子どもが多く、『去年もいたよね』と子ども同士が仲良くなっている。浅草の中に子どものコミュニティーが少しずつできてきたのがうれしかった」と振り返る。
子どもが手持ち花火を楽しめる場づくりは行政にも広がりつつある。台東区は今年、8月7日~23日の期間、隅田公園山谷堀広場(浅草7)、天王寺公園(谷中7)、蔵前公園(蔵前2)の区内3カ所に「親子花火広場」を開設している。
今後について雑賀さんは「8月7日の『花火の日』に、それぞれの地域で花火大会をする仲間を増やしていきたい。チームづくりや協賛の集め方、子どもの集め方まで、ノウハウは全て教えるので、一緒にやりたいという人はぜひ連絡してほしい」と呼びかける。来年は運営体制の充実を踏まえ、さらなる規模の拡大も検討しているという。