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駒形のビルに「ノーサービスホテル」 1フロアに1室でサービスは最小限

NO SERVICE HOTEL komagata201の様子

NO SERVICE HOTEL komagata201の様子

 サービスを最小限に抑えた小規模ホテル「NO SERVICE HOTEL komagata」(台東区駒形2)が9月19日、オープンした。経営はノーサービス(寿1)。

NO SERVICE HOTEL komagataのエントランス

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 「NO SERVICE, BUT COMFORTABLE.」をコンセプトに、2019年に1棟目「NO SERVICE HOTEL kotobuki」(寿1)を開業し、墨田区吾妻橋、浅草1にも展開してきた。今回が4施設目となる。

 ホテル名の由来について、同社CBO(最高ブランディング責任者)で客室の設計を手がける江本響さんは「店員に声をかけられるのが苦手で、必要なときはこちらから声をかける。誰とも会わずに部屋に入り、静かに泊まれるホテルが欲しかった」と振り返る。友人と名前を相談するうちに「ノーサービス」に決まり、「サービスをあまり行わない代わりに空間にはこだわる」と、デザインの軸には「このまま暮らしたくなる部屋」を据えた。宿泊客はほとんどが海外からで、欧米からの利用が多いという。

 「サービスも全く何もしないわけではない」と江本さん。問い合わせには必ず返信し、事前に相談があれば荷物の預かりや早めの入室にも応じる。「求められたらできることはする。こちらから押し付けることはしない」と説明する。

 エレベーターのないビルの2〜4階を借り、1フロア1室の計3室を設けた。いずれも2人利用で、浴槽はなくシャワールームを備える。2階に受付を置き、4階は広さ約25平方メートルでバルコニーが付く。料金は1泊3万円〜(部屋や時期により変動)。

 江本さんは、これまでの3施設では客室のデザインにある程度の統一感を持たせてきたが、今回は元の建物をなるべく生かす方針に切り替えた。オフィスだった2階は床材をはがした状態のまま使い、和室だった4階は押し入れの跡や狭い開口など和室の雰囲気を残した。「建物が経てきた時間を感じられるようにした」と話す。

 今回の物件では、新しい試みとしてアーティストに3階の1室のデザインを依頼した。江本さんは「全部同じような部屋だと飽きられてしまう。違う部屋があることで、また来てくれた人が今度はあの部屋に泊まりたいと、うちのホテルを回遊してもらえたらうれしい」と期待を寄せる。「どういう予約状況になるか楽しみ。1年ぐらい見てみないと分からない」とも。

 3階フロアのデザインを行った座二郎さんは、自身が手がけた部屋を「NO SERVICE GALLERY ROOM 301」と呼ぶ。ギャラリーを併設した部屋のデザインとなっている。壁はウルトラマリンブルーに塗装し、座二郎さんの作品を並べた。作品には全て価格を付け、宿泊者は室内のQRコードからクレジットカードで決済して購入できる。商品配送は、持ち帰り、国内への配送、海外への配送の3種類から。持ち帰る場合は、室内に用意した梱包(こんぽう)材で宿泊者が自ら梱包する。座二郎さんが作品に合わせて選んだCD5枚も設置した。

 今後の出店について、江本さんは「まずはここが落ち着いて、きちんと稼働してから」としながらも、「自分たちでやるなら一番手堅いのは浅草周辺」と軸に据える。成田・羽田両空港とつながる都営浅草線の沿線として、浅草橋にも関心を示。地方の商店街の空きビルなどでも成り立つ業態とみて、ビルオーナーとの協業やフランチャイズも選択肢に含め、今後の展開を検討する。