セレクトショップ「ビームス」が展開する「ビームス ジャパン」の期間限定店「ビームス ジャパン 浅草 ポップアップストア」が9月26日、浅草寺(台東区浅草2)境内にオープンする。
ビームス ジャパンは、日本各地の銘品や伝統工芸、モダンカルチャーなどを通じて日本の魅力を発信するビームスの事業で、2016(平成28)年にスタートし今年で10周年を迎えた。2022年からは、国内の名所や景勝地で地元事業者と土産物の開発や店舗運営を行う地域共創型の出店プロジェクト「BEAMS JAPAN GATE STORE」を進めており、ビームス ジャパンの常設店は日光、宮島、善光寺など全国11店を数える。
今回の出店は同プロジェクトの一環で、10月9日には箱根湯本駅構内に期間限定店を、10月31日には香川・琴平の金刀比羅宮(ことひらぐう)表参道に12店目の常設店を、それぞれ開く。
店舗は本堂西側に新設された芝生広場に設け、コンテナ4棟を連結して内部にやぐらを組んだ約10坪の特設店舗。雷門など浅草の名所をモチーフにした限定商品に加え、地域の産品や食品、日本各地の銘品をそろえる。限定商品は、足立区の交通安全用品メーカー「ヨシオ」が手がける雷門形の「雷門リフレクター」(1,980円)、浅草の工房で100年以上ブラシを作り続ける「浅草アートブラシ」の小型ブラシ3種(各2,420円)、「銀座 松崎煎餅」の瓦煎餅に「浅草」の文字とロゴを入れた「三味胴(しゃみどう) 浅草」(2,500円)など。雷門をイメージした赤と黒を基調にしたロゴ商品として、サコッシュ(5,500円)や木刀(小2,640円)なども販売する。
ビームスクリエイティブでBEAMS JAPAN GATE STORE事業責任者を務める鈴木春幸さんによると、ビームス ジャパンの開始後、自治体から受託して地元事業者と商品を開発する事業が増えたが、完成した商品のPRの場は新宿でのポップアップだったという。「別府や福島にバイヤーと行っても、帰りに『また東京ですね』という話になる。なぜ現地で紹介できないのかとずっと思っていた」と振り返る。転機は2021年夏、社員の提案で広島・宮島の老舗旅館で開いたポップアップ。「宮島出身のスタッフがお客さまに観光案内をしたり、宮島で生まれた産品を自分の言葉で紹介したりしていた。ファッションの店頭では見たことのない光景で、これこそやりたいことだと思った」と振り返る。
浅草は事業の開始当初から出店を望んでいた場所で、鈴木さんは2023年から出店先を探して電話をかけるなどしてきた。今年に入り、京都で知り合った人の紹介をきっかけに浅草寺との話が具体化した。出店期間は約5カ月。鈴木さんは「地域の魅力をその地域から直接発信する立て付けなので、スタッフがとても重要。お客さまは五重塔のことなど地域のことをよく尋ねる」と説明し、浅草寺からも半年ほどの期間で様子を見てはどうかと助言を受けたという。「半年やって得られるものは大きい。実店舗ではスタッフから声を聞けるし、商品の売れ行きも分かる」と期間後も見据える。各地のゲートストアを巡り、店舗ごとに色の異なる限定商品を集める客も現れているという。
ビームスの設楽洋社長は「東京は海外の方がまず訪れるゲート。ここから日本中に広がっていけばいい。浅草の職人とも取り組んでいるが、いろいろな地方のものを入れ替わり見せることで地方創生にも協力できる。その入り口となる場所なので、期待感は大きい」と話す。浅草を訪れる訪日客は欧米からが多いことを挙げ、「ビームスがグローバルに展開していく上でも認知が広がれば」と期待を寄せる。浅草では別に物件も探しているといい、「ポップアップではなく、常設でできるよう望んでいる」と明かす。
設楽社長によると、各店で人気が続くのは「だるま」や「招き猫」で、「作り手が足りないほど売れている。海外の方は招き猫が大好き」だという。同社では訪日客向けに偏らず、日本人客にも楽しんでもらえる品ぞろえを意識している。期間中には店舗限定の新商品を追加投入する予定もある。
営業時間は9時〜18時。2027年2月28日まで。