蔵前商店街と蔵前三桂町会が10月4日、新堀通り(台東区三筋2)で盆踊りイベント「蔵前つながる盆ダンス2026」を開く。
新堀通りの三筋二丁目交差点(春日通り)から蔵前小学校西交差点までを通行止めにして会場とする。蔵前商店街会長の関明泰さんによると、地域の年配者から「昔はこの辺りでも盆踊りをやっていた」という声があり、復活できればという話は以前からあったという。近隣町会との連携を模索する中で、昨年、商店街と町会のコラボレーションで開く形にまとまった。関さんは「この辺りの祭りは6月の鳥越祭りくらい。秋口にもう一つ大きな催しがあればいいという話になった」と振り返る。
蔵前には古くからの店に加え、カフェなど新しい店も多い。関さんは「その中でつながりをつくりたいというのが一番重要」と話す。商店街ではガラポン抽選会などを通じて、地域と店、古い店と新しい店の交流を育ててきた。今回はその取り組みを町会にも広げ、町会活動に参加する機会の少ないマンション住民や新しい店とのつながりづくりを狙う。関さんは「知らないところにいきなり入り込んで手伝うのは難しい。まずはイベントをきっかけに、こういう町なんだと知ってもらい、交流を持って徐々に入っていく形がいい」と話す。
同イベントの告知後、町会には3人ほどから手伝いを申し出る連絡があり、商店街にも5店舗ほどが新たに加盟したという。周辺の蔵前地区の5町会も運営に協力する。各町会は氏子となる神社が異なることもあり、これまで横のつながりは多くなかったといい、関さんは「距離は近いが、祭りが一緒でないとつながりはなかなかできない」と明かす。
「盆ダンス」の名称や内容は、ガラポン抽選会で毎回取っている来場者アンケートを基に固めた。回答者は30代・40代が最も多く、8~9割が台東区など近隣に住む。関さんが関わる「酒屋角打ちフェス」(上野公園)でも来場者は30代・40代が中心で、その層に向けた演出を取り入れることにした。昔ながらの盆踊りのイメージから離れる意味で「ダンス」と名付け、盆踊りが集中する盆の時期を外して10月に設定した。関さんによると、台東区内では年内最後の盆踊りになるという。
15時からは台東区にゆかりのある出演者がステージに立つ。蔵前を拠点に江戸里神楽を継承する若山社中、台東区公認曲「新浅草橋音頭」を歌う浅草橋出身の歌手・清水百恵さん、ユニット「TORAfic☆signALL(トラフィックシグナル)」が出演するほか、ゲストとして「青いベンチ」で知られるデュオ「サスケ」が登場する。サスケは角打ちフェスで最も集客した出演者だといい、関さんは「30代・40代にかなり刺さる」と期待を寄せる。司会はさいとう千晶さん。
17時30分からの盆ダンス本編は、中野駅前大盆踊り大会の実行委員長を務め、東京2020オリンピック閉会式にも出演した日本民踊鳳蝶流家元の鳳蝶美成(あげはびじょう)さんが踊りの枠を演出する。地元の天ぷら店関係者を通じて縁がつながったという。
出店は町会と商店街の関係者が中心で、露天商は入れず、ガラポン抽選会に毎回参加しているキッチンカーを一部呼ぶ。カフェや雑貨店など地域の店が物販や飲食で出店するほか、町会による輪投げやスーパーボールすくいなど子ども向けのコーナーも設ける。
関さんは約6年前、コロナ禍に入る頃に蔵前商店街を立ち上げた。加盟店は今月100店舗に達した。加盟の際には商店街の思いを伝え、理解を得た上で迎えているという。関さんは「地域活性化や横のつながりを大切にしたいという思いが一番強かった。人と人とのつながりの大切さを、いろいろな人に伝えたい」と話す。2回目以降については「町会の人たちがイベント後にどう反応するか。自分たちの意思より、そちらが大事」と見据える。
開催時間は15時~19時。雨天決行、荒天中止。