但馬牛ブランド「太田牛」専門の焼き肉店「焼肉BEAST(ビースト)蔵前店」(台東区浅草橋3)がオープンして、8月23日で2カ月がたつ。
店主の山田貴弘さんは台東区寿生まれ、浅草育ち。母方の実家は西浅草の老舗焼き肉店「本とさや」で、同店でアルバイトから社員として約8年働いた後、独立した兄が浅草で営む「焼肉やいち」を経て、2018(平成30)年2月、浅草に「焼肉BEAST」本店(浅草2)を開いた。現在は本店・蔵前店共に、正肉は兵庫県の但馬牛ブランド「太田牛」を扱う。浅草では系列のホルモン酒場「JUSTMEAT(ジャストミート)」とカラオケダーツバー「JUST BEAT(ジャストビート)」も展開する。
本店はカウンターで肉を一枚ずつ焼いて提供するスタイルが特徴。一方で山田さんは、実家のように七輪と炭火を囲み、肉と米と酒をにぎやかに楽しむ「町焼き肉」への思いも持ち続けてきたといい、「かしこまらずに気軽に入れる店にしたかった」と話す。本店開業前から物件を探していた蔵前で良い物件に巡り合ったことから、2号店の出店を決めたという。
メニューは本店とメインどころを共有しながら、味付けを変えているのが特徴。本店が太田牛の持ち味を引き出す上品な仕立てであるのに対し、蔵前店はタレをしっかりともみ込んだ濃いめの味付けで、山田さんは「ジャンクな仕立てだが、米も酒も進む」と胸を張る。
同店の名物は、ニンニクとショウガ、黒こしょうを利かせた「ジンジャーカルビ」(1,980円)。生姜焼きをイメージしたという味付けで、本店では提供しない蔵前店限定メニューとして打ち出す。カルビには通常カルビとして使わない部位を使っているという。
太田牛のだしを使い3~4日熟成させる「太田牛熟成カレー」(980円)も人気を集める。カレーが好みでなかったという山田さんが「うちのだしで作れば絶対うまい」と温めてきたメニューで、従業員と試作を重ねて和風の味に仕上げた。「これだけを食べに来て、2杯食べていくお客さまもいる」と山田さん。このほか、太田牛のだしを使った「すだち冷麺」(1,100円)、「激辛野獣ホルモン」(980円)などもそろえる。
注文はQRコードを使ったモバイルオーダーを導入し、使う部位の工夫と合わせ、本店よりも手頃な価格帯を実現した。一方で「接客はうちの軸。一歩踏み込んだ接客をしたい」と、スタッフが積極的に客席へ足を運ぶ運営を心がけているという。
オープンからの2カ月について、山田さんは「スタートダッシュはできている。1カ月で3~4回来てくれるお客さまもいて、ありがたい」と手応えを口にする。今後は、店をまだ知らない近隣の会社へのアプローチも視野に入れる。
山田さんの目標は、浅草に自社ビルを建て、焼き肉店・酒場・カラオケダーツバーの各業態を1棟に集約すること。「本とさや」創業者である祖父の夢だったと後から聞いたといい、「10年計画で必ず実現したい。地元の仲間と近場でやり続けたい」と意気込む。
営業時間は17時~23時。月曜・日曜定休。